診察室 宜野座視点 ページ16
酒を飲んだ次の日。目を覚ますと見知らぬ天井が視界に入る。飲み過ぎた訳でも無いのに何故か頭と身体が重い。
此処は何処だ……？とぼんやりする頭で考えていると、「おや？目を覚ましたようだね」と低い男の声が聞こえた。バッと起き上がると、薄紫と灰色混じりの長い髪を持った長身の男がこちらへ歩いてくる。
「誰だ？此処は一体……」
「落ち着いて下さい。無理をしては行けません。私は医師の神宮寺寂雷です。病院の近くの道で貴方が倒れている所を私の知人が見つけて私の元まで運んでくれたんです。ここは病院の診察室です」
病院の近くで俺が倒れていた？
そんな馬鹿な。俺は夢でも見ているのだろうか。
自室のベッドで寝ていたはずが、何故外に？
診察室のベッドで座りながら頭を抱えていると、医師に「勝手ながら、貴方が寝ている間に診察を行いましたが外傷もなく、脈も正常。問題らしい問題は見当たりませんでしたが……倒れる前に何があったかは覚えていますか？」と聞かれる。
「覚えてるには覚えてるが……倒れるような出来事はなかった筈だ」
自分の手足を確認すると、部屋着さえも仕事用のコートとスーツスタイルに変わっていた。
夢……だと思いたいが、明晰夢にしたってあまりにもリアル過ぎる。
「そうですか。所でお名前を伺っても？」
「宜野座伸元だ」
「宜野座さん、ですね。体調の方はどうですか？」
「特に問題ない……」
「分かりました。ですが、万が一の事もあります。倒れた理由が不明なままだというのは不安かもしれませんが、何かあればまたいらして下さい」
笑顔で言われ、困惑しながらも「あ、あぁ」と返し、渋々診察室から出る。一体何だったのだろうか。
取り敢えず外に出る事にした。
「……宜野座さん、ですか。彼の左手の“義手”、立派な義手でしたが……どんな職業をしてる方なんでしょう」
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イマツギ(プロフ) - 続きが楽しみです。お時間があれば更新頑張ってください！ (2022年3月12日 12時) (
レス) @page34 id: f5ff06f155 (このIDを非表示/違反報告)
紅 - 面白い！更新頑張って下さい！ (2020年4月10日 13時) (レス) id: ceacd95bed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：遙 | 作成日時：2016年2月6日 20時
