検索窓
今日:9 hit、昨日:1 hit、合計:27,912 hit

95 悪夢2 ページ28

隣で笑うあの子の顔や周りの風景、全てが一変して、私は気付けば階段に立っていた。







少し上の段にあの子がいて私を見下ろしている。





『いいよね…Aは、テニスの神様に選ばれて』



『だからAは、テニスの神様にえらばれていいよね?


何もしなくても全国に行けるもんね?』






『私はAのペアをやっていけない』




『Aとペアをしてるとみんなに嫌われる、調子に乗んなって』




絶え間なく流れる憎しみのこもった声が私の鼓膜を振動させる。





『違うよ』






そう伝えたいのに声を出そうとすると口が開かない。



まるで金縛りにあっているかのように体全体の自由がなくなった。














夢なんだからいつかは絶対に覚めるはずなのに、
この夢は最後の恐怖を味わうまで離してはくれない。









『だから……ごめん。もうテニスをしないで』




  ドンッ






そして訪れたのは私の大嫌いな浮遊感。
















「いやぁっ!」


皮肉なことにも自分の声で目を覚ました。


どうやらテレビを見ていたらうたた寝をしていたみたいだ。







それにしても久しぶりに見たな。



あの悪夢…いや、



私の一番嫌いな過去の夢。





今までも何回かうなされてきた。

夢の中なのに怖いくらいリアルな宙に浮くあの感覚。



いまでも鮮明に浮かんでくるあの子の声。




それは一年半が経つ今でも私の中に強く根を張ったトラウマとなっている。






そういえば、あの子はどこで何をしているんだろう?





あの後私は姿を見たことがない。








あの子の名前はそう









 
 
 











小酒井千春

96 小酒井千春 黄瀬side→←94 悪夢



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (16 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
19人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ショコラティア(プロフ) - 禊ゆうとさん» どもども。毎回初コメありがとーですww今度は飴ちゃんからキャラメルにしようかな?w ういっす。頑張らせてもらいまっすw (2014年3月24日 22時) (レス) id: 878191e79d (このIDを非表示/違反報告)
禊ゆうと(プロフ) - どうもコメント常習犯でございますw頑張れ! (2014年3月24日 22時) (レス) id: 4d537a68f0 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ショコラティア x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/simeyo/  
作成日時:2014年3月24日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。