40 テニス ページ11
「いいよね…Aは、テニスの神様にえらばれて」
そんなある日ペアの子から呼び出され、
屋上に続く階段の上で発せられた言葉はこうだった。
「え、い…今なんて言ったの?」
「だからAは、テニスの神様にえらばれていいよね?
何もしなくても全国に行けるもんね?」
違う。私は選ばれなかったんだ。
私だって出来ることなら選ばれたかった。
でもそれは無理な話で。だから頑張っただけ。
でも、なんで?
私達、ペアで頑張って来たじゃない。
いつも、頑張ろうねって話したじゃん。
励まし合ったじゃんか。
それを信じていたのは私だけだったの?
「私はAのペアをやっていけない」
え、いや待ってよ。
どうして?2人だから全国までいけたんだよ?
ねぇ、そんなの嫌だよ。他の人とペアになるなんて考えられないんだけど。
でも、おかしいな。テニスを続けてる意味が分からないような私にペアって必要なの?
「Aとペアをしてるとみんなに嫌われる。調子に乗んなって」
そんな、私調子になんて乗った覚えはない!
心ではそう叫びたいと思っているハズなのに口には出せなかった。
それは、心のどこかでずっとみんなを信頼したいと思っていたからだと思う。
でも、私はこのときですら自分の気持ちを隠していたんだ。
だって、本当に信頼していたんだったら本音ぐらい言えたハズ。
結局、私も綺麗事並べてるだけだったんだ。
そして、
私がもっと気をつけていれば、良かった。
ここが階段だったっていうことに。
あの子の目が私を睨んでいたことに。
「だから……ごめん。もうテニスをしないで」
14人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ショコラティア@ボード見(プロフ) - チーズ@へいちょさん» そうなんですよね……(・ε・` ) (2014年4月8日 9時) (レス) id: 878191e79d (このIDを非表示/違反報告)
チーズ@へいちょ(プロフ) - ショコラティア@ボード見さん» ルールを破る人って、絶対いますからね〜(T ^ T) (2014年4月7日 23時) (レス) id: a6afeedc23 (このIDを非表示/違反報告)
ショコラティア@ボード見(プロフ) - チーズ@へいちょさん» なかなか、難しいですよね…(´-ω-`) (2014年4月7日 11時) (レス) id: 878191e79d (このIDを非表示/違反報告)
チーズ@へいちょ(プロフ) - ショコラティア@ボード見さん» 全員がこれらに注意していけたらいいんですけど... (2014年4月7日 0時) (レス) id: a6afeedc23 (このIDを非表示/違反報告)
ショコラティア@ボード見(プロフ) - チーズ@へいちょさん» そうですよ!その時の感情だけに左右されて人を傷つけたりしないか、注意していかないとです。 (2014年4月6日 4時) (レス) id: 878191e79d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ショコラティア | 作成日時:2014年3月11日 23時