story358 ページ11
***
「私が回してもいい?」
「どーぞご自由に〜」
コーヒーカップに乗り小さなハンドルを
クルクルと回転させる。
「あ、速くなった」
「そーゆー乗り物だからねぇ」
凛月は椅子にぐでっと座り込んだ。
「それそれっ」
「…さっきとあんまり変わってないよ」
「えっ、嘘」
「回すの下手くそすぎ」
「じゃあ凛月がやってよー」
「はぁ、見てて。こうやるの」
「!」
凛月が起き上がりハンドルを掴んだと思うと、
そのまま勢いよく回した。
「は、はやっ!」
「でしょ?」
凛月が嬉しそうに笑った。
「凛月ってホント見かけによらないよね…」
「ふふっ。惚れ直した?」
「うん」
「やったね…♪」
凛月が自分の席から少しずつズレてきて
私の隣にピッタリと座った。
「ね、俺の腕の筋肉触ってみて」
「え!?良いの!?!?」
「気分が良いから特別〜♪」
私は回し続ける凛月の片腕に手を伸ばし、
そっと二の腕に触れた。
「すっごい…!」
「誰かさんのプルンプルンの腕とは違うでしょ〜?」
「もう二度と触んないでね」
「ごめん嘘。気持ちいいから触らせて」
「やだよ二の腕なんて…」
「じゃあここならいいの…?」
「なっ!」
凛月が片手を離し指で私の胸元を指さした。
「ばっ…ばか!」
「照れちゃってか〜わいっ」
「…」
「あ、そうだ。ねぇねぇ」
「な、なに…」
「ま〜くんの子供産んだらさ」
「うん」
「また俺の子産んでよ」
「……は」
「ふふっ」
「え…っ、は、はぁぁあ!?!?」
あまりの爆弾発言に一瞬脳が追いつかなかった。
凛月は正気なのか?
「いーじゃんA面倒見良いし、凛音も姫海も大きくなってきたしさ。せっかく新しいAに出会えたのにま〜くんの子供だけ産むのはずるくない?」
「そっ、それは真緒が頑張ってくれてたからで…!」
「俺とは嫌だ?」
「っ…」
卑怯にもその美顔を押し付けてくる凛月。
近すぎて目が離せない。
「それ、は…」
「俺結構本気なんだけど」
「…」
そんな提案してくる凛月の方がずるいよ。
でも2度も同じ失敗はしたくない。
だから私は…
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てぃあ - 更新されてるかなって時々見に来る日々を繰り返していたらなんと更新されてて本気で泣きましたすっごく嬉しいです!これからも頑張ってください、応援しています (2021年7月6日 23時) (レス) id: e14ef9d322 (このIDを非表示/違反報告)
白羅(プロフ) - こんにちは、連載当初から読ませていただいてます。この作品がとても印象に残っていて通知が漏れてないか検索を掛けてたまに確認してた程気に入っていた作品なのでまた更新して下さってとても嬉しいです!これからも応援してます (2021年6月30日 19時) (レス) id: dff74dac63 (このIDを非表示/違反報告)
Ria(プロフ) - 久しぶりの更新ですね。すごく楽しみにしてました。何度も最初から読み返すほど好きな小説の続きが読めてすごく嬉しいです。これからも頑張ってください。 (2021年6月29日 21時) (レス) id: 37954a0177 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - 更新してくださってありがとうございます!ずっと楽しみにしていました!これからも頑張って下さい! (2021年6月29日 21時) (レス) id: 6eb1b1d73d (このIDを非表示/違反報告)
みんと - ちょうど今日で1年経っててびっくりしました、、更新待ってます! (2020年9月5日 0時) (レス) id: 796f80bb72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ロキ x他1人 | 作成日時:2017年3月21日 23時