ハッピーシンセサイザ -玲歌リクエスト- ページ44
夜11時、ふと、携帯電話を手に取った。
…何故か、ミクに、電話をしたくなった。
「迷惑だよねぇ…」
やっぱりやめようと、机の上に携帯を置き直し、布団にもぐろうとした、その時。
携帯が、ちょうど鳴り出した。
「うっわ…!」
シーンと静まり返った部屋で響くそれは、あまりにも響きすぎていて、私はディスプレイも確認せずに携帯を耳にあてた。
声が聞こえて、電話の主が分かったのは、そのあとだった。
『もしもし?』
「ミクっ?」
『ごめんね、こんな夜遅く。…寝るところだったでしょ?』
「あ、いや…実は、私も、かけようとしてたの」
すると、電話の先の声は、一瞬戸惑ったように黙った。
そして、小さく笑う声が聞こえた。
『ふっ…ヘンなの!こんな時間に、二人でお互いにかけようとしてたなんて』
「確かに!…でも、何で電話してきたの?」
『ん?あぁ…あのね、Aにいっこ、嘘吐いてたことがあって』
少し申し訳無さそうに、ミクが言った。
『…レンとお似合いだねって、言ったけど。あれ、嘘なの』
「…えっ…?」
『実は私もね、レンが好きだったの。だから、本当は嫉妬してた』
私は思わず、言葉を失う。
まさか、そんなことになってたなんて…
そして私は、親友なのに、それに気づかなかったなんて…
『でも、もう大丈夫なの。嫉妬の気持ちがなくなって、Aとレンを自然に受け入れられるまで、我慢してたけど、もう、平気になったから。
だから、このことAに言おうって決めたんだよ』
そう、優しい声で告げるミク。
少し心配になったけれど、ミクの声は、寧ろ清清しそうだった。
「そっか…。気づかなくてごめんね」
『大丈夫だよー!だって、もし気づいてたら私達、気まずくなってたでしょ』
ミクが、電話の向こうで、微笑んだのが見えた気がした。
『ありがとうね、A』
「え、何で、ありがとう?」
『Aはいつも素直で、優しいから』
だって、私の取り得は、それだけだもん。
何もできないから、せめて、素直に、自分の気持ちを伝える。
それしかできないから。
寧ろ、優しいのはミクじゃん…。
『じゃあ、私も素直になろうかな』
「…うん。いいと思うよ」
『A』
そして、少し、間を空けて。
『いつもありがとう。大好きだよ』
END
キミ想い、片想い -玲歌リクエスト-→←メルト -*愛耶浬・あやりぃ*さんリクエスト-
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あか(プロフ) - 阿修羅 時雨 恋輝叶さん>まっちゃアイスさん>こちらの小説はもう完結しています!なので、続編の方に改めてコメントお願いいたします;; (2012年7月23日 19時) (レス) id: 537650310a (このIDを非表示/違反報告)
あか(プロフ) - 雷世>まじかよ・・・1位とか私100年かかっても無理だわww バーチャル少女さん>神じゃないですよ紙ですよww 続編、今のところ作る予定ですー! (2012年6月30日 20時) (レス) id: 537650310a (このIDを非表示/違反報告)
雷世(プロフ) - 学力テストは10位以上でおk何だけど期末は1位じゃないとというね・・・(´・ω・`)つか今度から全教科85点以上取らないと買ってもらえないという仕打ち・・・ (2012年6月29日 21時) (レス) id: b8f8948618 (このIDを非表示/違反報告)
あか(プロフ) - 雷世>あれ、10位はだめなんだっけ!?てかうちの学校、学年順位とかまだ出てないんだが・・・成績出たら出るかなぁ (2012年6月29日 20時) (レス) id: 537650310a (このIDを非表示/違反報告)
雷世(プロフ) - どっちもあったよーな・・・← あ、学年順位10位でゲーム買い損ねた\(^o^)/ (2012年6月29日 19時) (レス) id: b8f8948618 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あか | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=akanekazemaru
作成日時:2012年2月20日 20時