３週間【青】 (ページ34)

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良い感じで酔いもまわり、実習の話が半分以上を占めるほど話し込んだ私たち。

すっかり24時近くなっていたことに驚く。

「時間大丈夫？」

照「まぁ明日休みだしな。でもそろそろ帰るわ」

そう言って照は身支度を始める。

「飲んでるんだから、自転車でも飲酒運転はダメだよ？」

照「当たり前だろ、分かってるよそんくらい。笑」

そう言っていつものように頭をワシャワシャされる。

「気をつけて帰ってね」

照「ごめんな、遅くまで」

玄関で照を見送り、私は飲食のゴミを片付け始めた。

男女で2人きりで部屋にいて、お酒も飲んで、それなのにこんなにも何もない状況に、やっぱり私たちって最強の幼馴染だなってちょっと笑えてきた。

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Shota side

あーー、今日も疲れた。

暇すぎるのもかなり疲れる。

俺のピークはだいたいいつもバイト開始から30分後くらいにセンセーが来て、たった数分だけ話すところで終わる。

だからセンセーが帰ってしまった後から24時までは正直クッソ長い。

明日もバイトだけど、学校は休みだから久しぶりに夕方までずっと寝ていよう。

センセーに会えないのはつまんないけど、もしかしたら買い物だけは来るかもしれないしな。

…いや、来ないか。

そんな事を考えながらバイトの制服から私服に着替え、店長に挨拶をして店を出る。

店内の冷房が効いた室内から外はムワッ暑かったが、夏の匂いとこの寒暖差がバイト終了を知らせてくれる感じが俺は嫌いじゃなかった。

自転車を取りに行き、いざ帰ろうとする目の前を見慣れた人物が横切る。

一瞬ヒヤっとして思わず下を向いて自分の存在を隠すことに必死だった。

通過した後でその広い背中を改めて見つめる。

それは実習生の岩本照だった。

自転車を押しながらこんな時間にこんな場所を歩いてるなんて不自然じゃね？

…まさか。

ある予感が頭をよぎってザワザワする。

センセーの友だちが来ると言った言葉。

もしかして…岩本と一緒にいたのか？

え、付き合ってるとか？

無理無理。マジ無理。

でもセンセーは友だちって言ってたし。

…いや、そんなのはどうにも嘘つけるか。

いやいや、でも、彼氏なら普通帰らず泊まるだろ。

それをこんな時間にトボトボ帰るってことは、マジで友だちか、フラれたか、あるいは別れたか…

あーー！わかんねー！

ついさっき明日はたっぷり寝ようと決めたのに、寝不足がほぼ確してしまった。