口があっても話せなければ意味がない【2】

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武道サイド

稀咲鉄太

現・東京卍會の最重要人物の1人にして

総長代理

警察が総力を挙げて捜索しても尻尾さえ掴めない男

コイツが本当に稀咲鉄太なのか？

稀「俺らも随分長い付き合いになったよな」

武「え？はぁ」

全く覚えてねぇから曖昧な感じで答えてしまう

稀「東卍に入って12年、今でもあの時の仲間たちでこうやってつるんでられるなんて思ってもみなかった」

あまりのことに言葉が出ない

稀「意外な事言ってるか？」

武「あ、いやっ」

稀「タケミチ、千冬、俺の事どう思ってる？」

武・千「え？」

何のことだ？

さっぱり分からん

稀「ちょうど12年前のこれぐらいの季節だったな、場地と般若さんが死にかけたのは」

場地君とAさんが死にかけた？

今の季節から言うと、血のハロウィンのことか？

稀「あれは全部、俺のせいだ」

武・千「！！」

稀「“血のハロウィン”は俺が仕組んだ」

もちろん知ってる

知ってるけど、なんでワザワザ今自分から？

稀「半間を使い、羽宮一虎を稀丸め込み、芭流覇羅という組織を作った。そして東卍と芭流覇羅をぶつけた。でもなぁ、まさか半間が般若さんと仲が良かったとは思わなかった」

稀咲でさえもAさんのことはさん付け

それだけ偉い人なのか？

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