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第四話 ページ5

朝の学園は騒がしく人だかりが出来ていた。

俺はその合間を縫うようにこっそり目立たないように駆け抜ける。

人だかりの中心(篠波 寐莠)と一瞬、目があったような気がしたが気にせずに駆け抜けた。

そしてたどり着いた旧校舎。

今は使われていない上に昼間でも日が余り当たらないので結構気に入っていた。

俺はそこに寝転がってパーカーのフードを深く被る。

「ミャー」

夜「…ん」

足元に何か当たったと思うと黒猫が居た。

夜「また、お前…」

この前も俺に近寄ってきた黒猫

夜「俺に近寄らない方がいいぞ…」

「ミャー?」

黒猫は不思議そうに首をかしげて蒼い瞳に俺を映していた。

鈴がついてるあたりこの学園で誰かが飼っているのかも知れない。

首輪に【RURI(ルリ)】と綴られていた。

夜「…ルリ?」

「ミャー!」

俺の腕の方に黒猫は飛び込んできた。

夜「おわっ!?」

俺の頬に顔を擦り寄せて来てくすぶったい。

夜「や、やめろ…くすぶったい…」

やっとの思いでルリを離して床に置いた。

そして入口の方を睨む

霧「こうして居ると貴方も年頃の少年なのですね…」

楽しそうに笑みを浮かべると彼は銀縁の眼鏡をクイッとあげる。

夜「…何か俺に用事でも」

霧「わたしが貴方の所へ来るといえば、要件は1つですよね…」

いちいち気に入らない笑みを張り付ける奴だ。

夜「…やってくればいいんだろ?」

霧「えぇ…後始末のお仕事、よろしくお願いしますね」

霧搭 幻舞(むとうげんぶ)は満足そうに白衣を翻して立ち去った。

俺は渋々制服を脱ぎ仕事着に着替える。

黒いズボンに黒いシャツ、黒のパーカーを来てフードを被る。

目もとを隠すためにファントムマスク(仮面パーティとかで着けそうな目もとを隠すやつ)をつけてこっそりと仕事場に向かった。

霧搭 幻舞の作った失敗作を破壊しに俺は慣れない闇の刀を造形する。

速やかに失敗作を片付けた。

頬に飛び散った血を洗い流すため

血の香りを落とすため

俺は素早くシャワー室に向かった。

体に飛び散った血を流し仕事着は闇に葬る。

そしていつもの制服に袖を通し何事も無いように俺は旧校舎で昼寝を始める。

これが俺の日常。

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作者名:シア@卯月 雛菊余接 | 作成日時:2014年3月21日 22時

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