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「北斗先輩なら、委員長の仕事があるとかって遅れるんだってさ。ちなみに、A先輩に対してタメ口なのは、あまり先輩らしさを感じないから。あんず先輩見習いなよ」
そんな一気に喋られても…。
でも、またいないのかぁ。
はぁ、これでもう1週間も北斗と話せてない。
さすがに寂しいよ…？
「…A先輩、ここで北斗先輩のこと待ってなよ。俺はちょっと出ていくから」
「ん？なんで？」
「……あいつの気配がするんだよ」
あいつ？
「呼びましたか友也君！！そうです、あなたの日々樹渉です…！」
「出たぁぁぁぁぁぁぁぁ！！」
一目散に部室を出ていく友也。
それを面白がって追いかける渉先輩。
いつものことだけどね。
誰もいなくなった部室に1人残されて、私は側にあったソファに座り込む。
「まだかなぁ…北斗」
時計の針が、いつもより音が大きく聴こえる。
「会いたいよぉ…北斗…」
「…A」
ん？
聞き慣れた声に、後ろを振り返る。
「北斗…！」
「な、なんだ？どうした、体調でも悪いのか？」
違う。
そんなんじゃないけれど、やっと北斗に会えたのが嬉しくて、思わず抱きついちゃった。
「最近、会えなかったから…北斗、今日はなんの日か分かる？」
「3ヶ月だな。覚えていないわけがないだろう、大事な日なのに」
北斗が、優しく私の頭を撫でてくれる。
やっぱり、北斗の手はいつも冷たい。
「…Aはいつもあったかいな。一緒にいるだけで、疲れが取れる」
北斗が、思い切りぎゅーっと私を抱きしめる。
「ほ、北斗…苦しいよ…」
「悪い…少しだけ、我慢してくれ。俺だって…Aとずっと会いたいって思っていたんだ」
私の彼氏、氷鷹北斗は。
2人きりの時だけ、甘えたになる。
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作者名：スカーレット＊アルテミス | 作成日時：2017年11月21日 19時
