episode96〇 ページ6
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｢魚民君……なんで……｣
なんで、私の居場所を……
突き止めたの……っ？
魚民君は私の問に答えずにんまりと満足気に笑い、興奮したように目をギラギラとさせて、私とじりじりと距離を詰めてきた
立って逃げようとしたが、後ろで手を拘束されている為足に力が入らなくて上手く立てない
｢なんでって聞いたかい？
僕言ったろ？
どこに行ったって、君の事を見てるからって｣
ぞわぞわぞわ……と全身に鳥肌が立つのを感じた
まさか、その言葉を実行するなんて……
出来るなんて、思いもしてなかった
｢魚民君……私をこんなとこ連れてきて、どうするつもり……？｣
｢そりゃあ決まってるだろ？あの日の続きをするのさ｣
あぁ、もうだめだ……
そんなことされるなら、もういっそのこと殺して欲しかった……
｢佐野万次郎？とかだっけ？あんな不良に襲われるなんてAちゃんも可哀想だね怖かったねぇ｣
汗ばんだ彼の手が頬にかかる
その手を拒否するように私の全身が震え出した
しかしそれを彼はどう受け取ったのか、｢怖がらなくていいよ｣なんて随分と見当違いな言葉をかけてきたので腰が抜けそうになる
｢お願い、今なら誰にも言わないから……もう帰して｣
｢それは無理なお願いだね。僕は君の純潔を奪うためだけに全てを懸けて君を探したんだから。事を終了させてからじゃ帰れないよ｣
｢そん、なんで、私を……｣
聞かなくても分かってる、原因は。
でもあれはただの嘘で勘違いなのに……
何度言っても、彼は信じてくれなかった
それどころか以前は、｢あれは嘘なの｣と真実を言ったのが彼を刺激してしまい、そのまま行為に持ち込まれそうになった
だからだめだ、彼を怒らせるようなことを言ってはいけない
わかってるけど……
｢照れなくてもいいんだよ？Aちゃんが僕を好きなことは分かってるからね｣
黙ってされるがままなんて、絶対無理……
でもヘタになんか言ったらと思うと声が出ない
抵抗出来ない…っ
｢魚民く、あれは違くて……｣
｢ん？なにがかな？｣
｢やめて…！｣
なんで
なんで私ばっかり……？
私の人生、いいことなんてひとつも無かった
まるで出口のない暗いトンネルを歩いているような毎日で
やっと光が見えたと思ったら
他の子に奪われてしまうし
挙句の果てには嘘つき呼ばわり。
誰も、信じてくれない……
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kanasimi - マジで泣けました！ 3回も!! 感動しました！ (2022年12月10日 2時) (
レス) id: 65eb06c570 (このIDを非表示/違反報告)
桃菜 - 続き楽しみにしてます♪ (2022年4月19日 7時) (レス) @page45 id: 99859047d6 (このIDを非表示/違反報告)
たむら - 更新ありがとうございます！！今回もいいところで終わって...次回が気になりすぎますっ！！主さんのペースで更新していただけたら幸いです🙇♀️ (2021年12月2日 20時) (レス) id: e5799c3cbd (このIDを非表示/違反報告)
南(プロフ) - 更新ありがとうございますっ！！！気になる所で終わってるのも流石です。次回更新楽しみにしていますね(*^^*) (2021年12月2日 20時) (レス) id: db1b503228 (このIDを非表示/違反報告)
ツナ(プロフ) - コウさん» めっちゃ好きです！！笑 (2021年12月2日 8時) (レス) id: 4b3554dc38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ツナ
| 作成日時：2021年9月30日 23時
