番外編【クリスマス】3 ページ9
「…マフィアに行っても大丈夫?」
「俺が居るから大丈夫だぞ。ちゃんと堂々としといたら平気だ、俺から離れちゃダメだぞ?」
「分かった!!」
街の一角、ポートマフィアのビルの前にやってきた二人。
黒服を見て少したじろいだ華恋を葵が宥めていた所だ。
葵は堂々とビルに歩いて行き、その後ろをちょこちょこと華恋が付いて歩いた。
「君達誰だ」
「サンタだ、通るぞ」
何故か口をポカーンと開けた黒服を放置し、二人は少し歩くとある男を発見した。
「葵じゃねェか。どうしたんだ?」
「今はサンタだ。中也、お前にはこれやるよ」
中原は小さい箱を投げられ、それを上手いこと受け取り、箱を開けた。
「結婚指輪か?」←
「なわけねぇだろ。まぁ、俺とおソロにしてやったから無くすなよ」
口角をにやニヤリと笑った葵は、放心状態になってしまった中原を放置し華恋を連れビル内を歩き回る。
「葵さん久しぶりです!」
「葵?!…何故、こんな所に居る」
葵は少し頬を膨らませ芥川を見る。
「俺がいちゃわるいのか?」
「…や、僕はそんな事は言っておらぬ」
顔を背けた芥川にクスリと笑う葵。
「りゅーちゃんには膝掛けをやるよ」
「僕はこんなも____「俺とおソロなんだけど?」貰っといてやる」
芥川のツンデレに葵は満足そうに笑った。
この二人の横では、
「…樋口さん?サンタさんからのプレゼントです!」
「ハンドクリームですか?!ありがとうございます!」
ほんわかした空気が流れていた。
葵は芥川と樋口に別れを告げ、再び廊下を歩いていると
「可愛い姿じゃのう。」
二人の頭を撫でながら、微笑んだ尾崎。
「尾崎さんにはこの簪をプレゼントします!」
華恋はそっと尾崎の手の上に簪を乗っけ、尾崎の顔を見るととても驚いた様な顔をしていた。
「この歳になってもプレゼントが貰えると思っていなかったぞ。感謝しておるぞ」
尾崎はもう一度二人の頭を撫でると、歩いていってしまった。
「葵さんではないか」
「葵の姐さんどうしたんだ?」
「৹ᢄᵍᵎᵎ (; ◉∆◉) 」
黒蜥蜴の3人とスレ違い、それぞれ声をかけてきた。
「広津さんにはこの煙管を、立原にはこのワインを。俺は今サンタだからな」
「おや、綺麗ですね」
「本当に貰っていいのかよ!」
「あぁ」
二人はそれぞれの反応をみせつつも、笑みを浮かべ受け取ってくれた。
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作者名:龍神邪炎&チョコレート x他1人 | 作者ホームページ:なし
作成日時:2017年12月19日 14時