番外編【元旦の日には餅つきを】_参 ページ17
「却説、そろそろ皆終わったようだね」
太宰の声で、審査員達はパッと皆を見る
皆は様々な表情を浮かべながら、審査員達の前に皿を置いてゆく
「太宰さん、もう食べても良いんですか?」
「さぁ、食べ始めようか」
審査員達はAと書かれた物から順に餅を口に運んで行く
「じゃあ、今から結果発表をするよ。ふせーの札をあげるんだよ?
せーーの」
「「「「D」」」」
「皆一緒じゃねェか。Dって誰が作ったんだ?」
「「私だ/よ」」
前に出てきたのは、福沢と森の二人である
「「首領?!/社長?!」」
中原と中島の声が重なる
「エリスちゃーーーん!私優勝したよーー!!」
「リンタロウキモい」
「エリスちゃん酷い?!」
森には中原の声が聞こえていない様で、エリスを追っかけるのに夢中になっている
「社長!僕も社長の餅食べてみたい!」
「皆分も作ってあるぞ」
福沢は一人一人に取り分け、皿を渡してゆく
「国木田君はどの番号のだったの?」
太宰は、自分のついた餅を怪訝そうな顔で食べている国木田に声を掛けた
「俺達のは、Cだ」
「やっぱり?檸檬味がするからそうかなと思ったのだよね」
「俺の理想には餅つきに檸檬をいれるとは書いていない!!」
太宰はグチグチと文句を言う国木田の横に座り、静かに微笑みながら愚痴を聞いていた
「鏡花ちゃん、どうだった?楽しかった?」
「……うん…でも水を入れすぎて少しベチャベチャになった」
「それはショックだね…でも、楽しかったなら良かったよね!!少しベチャベチャでも料理すれば美味しくなるし、ね?」
中島は泉を少しでも元気にしようと必死であった
「華恋ちゃんどうだった?」
「楽しかったよ!杵が重くて持てなかったけど………」
「あれ、重かったもんね…。華恋ちゃん所の少し貰える?」
「……いいよ!」
谷崎は少し返事に戸惑った華恋をお不思議思いながらも受け取った
「頂きます!」
華恋はいつの間にか戻ってきていた葵と、谷崎が餅を口に運ぶのを見送る
「………っ!辛い!」
「俺特製激辛餅」
辺りを見回すと、葵達の餅を食べたであろう人物は水をガバガバと口に運んでいた
「潤君大丈夫?」
声も出ないのか、こくこくと首を縦に振った
「潤君達のは美味しかった?」
「僕達のは、途中で杵が折れて出来なくなっちゃったんだ」
谷崎が指さす方を見ると折れた杵が置いてあった
「杵は僕が折っちゃいました」
これにて餅つき大会終幕
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作者名:龍神邪炎&チョコレート x他1人 | 作者ホームページ:なし
作成日時:2017年12月19日 14時