番外編【元旦の日には餅つきを】_弍 ページ16
「ルールは簡単だよ!誰が美味しいお餅を作れるか競うの!」
「今回は、鴎外さんと諭吉さんにも参加してもらう。その代わり、新旧双黒の4人は審査員な」
テキパキと準備をしながら説明する葵と華恋。
「えーと、チームはもう決めてあるんだ!晶ちゃんと紅葉のお姉さんとエリスちゃんと一葉さんとナオミちゃん!」
「鴎外さんと諭吉さん、賢治と潤一郎と乱歩、梶井と独歩、俺と華恋な」
葵は反論しようとする者を満面の笑みで制し、位置につくように指示を出す。
「じゃあ開始していいかい?」
皆、それぞれ返事をする。
「よーい始め!」
太宰の言葉で、餅つきは開始された。
「こ、こちらリポーターの中島です?まずは、女子チームにやって来ました!」
暇になった審査員の太宰は、中島と芥川を使いリポートを始めた。
「ナオミ餅つき楽しみですわ!」
「コウヨウ、ヒグチ!餅つきってどうやってするの?」
「餅つきされた事無いんですか?!」
「鴎外殿はそんな事も教えてあげんのか。私がちゃんと教えてあげるから安心せい」
「早くやるよ。妾が1番美味しいのを作るよ」
女子達の勢いにやられ、何も聞き出せそうにない中島。
「えーとですね、頑張ってるみたいです!!」
中島が伝えれたのはこれぐらいで、席で座っている中原と太宰は中島の焦り度に吹き出していた。
「次は、僕の番です太宰さん」
芥川が向かったのは、森と福沢の元。
「森医者、遅いですよ」
「私はもっとエリスちゃんの振り袖を写真に収めたいのだけど」
「幼女趣味は相変わらずの様だな」
森も福沢も言い合いをしながらも、華麗な動きで餅をついていく。
それを興味深そうに見つめる芥川。
「…敦君次行こう!次!」
「は、はい!」
中島が次に向かったのは、宮沢と谷崎と江戸川の所だ。
「あれ?乱歩さんはしないんですか?」
「僕は力仕事担当じゃないのー」
椅子に座りビー玉を弄る江戸川。
「賢治君と谷崎さんは頑張ってますか?」
「うん!頑張ってるよ!」
「凄く楽しいです!!」
宮沢が微笑み、杵に力を込めた時だった。
バキッ
「「「あっ」」」
「け、賢治君?!」
「あー、折れちゃいました!これ結構脆いんですね」
ニコリと微笑んだ宮沢に肩を震わせた中島と谷崎。
それを見ていた太宰と中原は、
「彼奴怪力過ぎんだろ」
「中也も負けていないけどね?」
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作者名:龍神邪炎&チョコレート x他1人 | 作者ホームページ:なし
作成日時:2017年12月19日 14時