No.45＊龍神邪炎 ページ12
葵side
心地よい揺れに、意識が戻る
目を開けると、そこにはふわふわの茶髪が広がっていた………って、ん？
「治、か？」
「やぁ、葵。目が覚めたんだね」
何故、俺は今、此奴におんぶされてる？
此奴は今、何処へ向かおうとしている？
色々な疑問が頭を渦巻く中、治は何をかもを見透かしたかのように、ゆっくりと口を開いた
「今、私達は敵の本拠地に向かっているところだよ」
「ッ！？」
な、んで……？
だって、此奴等には関係ないことで、
関わっても意味なんてなくて、
「それは違うよ」
「え、」
「どうせ葵のことだ。何で関わってくるんだとか考えているんだろう？」
うっ……、ず、図星だ……
「じゃあ、もし、君が本当に関わって欲しくないと思ったなら、何で話してくれたんだい？」
「！！それは……」
確かにそうだ
本当に関わって欲しくないなら、俺達のことなんて話さなくて良かったじゃないか
なら、何故？
どうして俺は此奴等に話したんだ？
「君は嘘をついているね」
「……は？」
何に？俺が？誰に？
「＿＿＿＿＿＿＿もちろん、自分にだよ」
「自分に？」
「そう。どんなに苦しくても、苦しくないと自分に嘘をつく
どんなに怖くても、怖くないと自分に嘘をつく
結局、君は弱いままで何も成長してないじゃないか」
「……！！」
嗚呼、そうか
やっと分かった
この心の中につっかえていた何かが
それは、きっと、
『気づいて欲しかったんだ』
自分にまで嘘をついて、静かに助けてって叫んでた声に
なんだ
こんな事だったのか
「葵、気持ちの整理はできたかい？」
「ふふっ。あぁ、やっと整理がついたよ
でも、一つ聞かせてくれ
君は、一体、」
＿＿＿＿＿＿＿何処まで分かっていたんだ？
「………さぁね。そこは自分で考えてみたらいいんじゃない？
秘密は沢山あった方が暴き甲斐があるだろう？」
「…………………………そうだね」
きっと、君は全部分かっていたんだろ？
「まったく……、」
君にだけは敵わないなぁ
それから数分、
「葵、」
「分かってる」
「ようこそ！うちらの家へ！
歓迎するで？太宰治さん！そして、
＿＿＿＿＿＿＿裏切りもんの【ロフ】？」
＿＿＿＿＿＿＿
ロフっていうのは、葵が彼等(敵)と居た時の名前です
変換は無しでお願いします
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作者名：龍神邪炎＆チョコレート x他1人 | 作者ホームページ：なし
作成日時：2017年12月19日 14時
