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小｜中｜大｜気の遠くなるような昔



世界には生と死の境が無かった。




進展もなければ後退もない。



虚になることすら霊子の循環



しかし虚が人間を喰らい始めて循環は止まった。



やがて魂魄の全てが巨大な大虚に成り果てて世界は静止する危機に瀕した。



だが不思議なことに世界の大虚化を拒むかのような存在が生まれた。




その者は特殊な力を持つ者達の中でも突出していた。



万能、全知全能の力を持つと言っても過言ではなかった。




しかし、全能の力を持ってしても世界の停滞を避けることはできなかった。





全能の者には及ばずとも特殊な力を持った5人が集った。



動機こそ違えた5人だったが、同じ目的へと帰結した。



生と死の世界を分け隔てる事に決めた。





全能の者は楔となった。




未来を視ていた全能の者は抵抗しなかった。





全能の者を楔とした者は報復を恐れて右腕と左腕をもぎ取った。



全能の者は両腕だけでなく心臓を、両足を、臓腑を、力を削り取られた。





全能の者は底知れぬ意志を残した都合のいい楔となった。執筆状態：連載中