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sechzehn ページ16

ユーハバッハ陛下が治める光の帝国(リヒトライヒ)



この国は今まで私が見てきた国の中で最も滅却師の多い国だということはすぐにわかった。



そんな国の中でも特に奇異な容姿を持った私は他の滅却師からはかなり異端視された。




出会い頭に髪や目のあたりをジロジロと見られるのはやはり気分が悪い。




不愉快な視線から一刻も早く逃れたくはあったが、陛下に逆らえるはずのない私は陛下の指示通り、大勢の前で自分の名と出身地、滅却師であることを語った。




私が一頻り言い終えると皆が互いに顔を見合わせて何かを話し始めた。




聞こえてくる言葉はそれぞれ違ったが、なんとなく私の名の一部、ラフィールについて話していることは分かった。




私にとって唯一無二の父の名前



亜麻色の髪と琥珀色の眼を持った優しい人の名前







滅却師としての戦い方を教えてくれた師匠とも呼べる人



「止めろ」


『!』



だがそんな話をしていた人達全員が陛下の放った一言だけで誰も何も喋らなくなった。



やはりこの国では陛下の権威が一番強い。




その陛下が作った沈黙が場を支配した一瞬、私の耳には身の毛もよだつような唸り声が入ってきた。




だけどその唸り声に気がついた時には陛下が皆の前で喋っていて私が進言できる状態ではなかった。



成す術が無く焦燥が膨らむ私を嘲笑うかの如く時間は流れ、遂に最も恐れていたことが起こってしまった。




「陛……下………」


『!』



虚ではない獣… 私が旅の中で最も恐れていた熊が誰かを襲っていた。



しかも困ったことに陛下と私がいる壇上に皆が目を向けているせいで熊に襲われて血を流している人がいることに気づけていないように思えた。




だから意を決した。

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- 私はこの作品が大好きです!更新待っています! (2022年11月2日 9時) (レス) id: e82ad0cedc (このIDを非表示/違反報告)
- 今回もすごく面白かったです!更新頑張ってください! (2022年10月27日 17時) (レス) @page15 id: e82ad0cedc (このIDを非表示/違反報告)
ロンヌ(プロフ) - 律さん» ありがとうございます! (2022年10月19日 0時) (レス) @page11 id: fcf45e18ba (このIDを非表示/違反報告)
- とっても、面白かったです!更新待ってます! (2022年10月18日 20時) (レス) id: e82ad0cedc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ロンヌ | 作成日時:2022年10月11日 23時

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