あんさんぶるスターズ短編集 (ページ2)

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瀬名泉風邪ページ2

｢珍しいですね、先輩が風邪なんて。体調管理の鬼なのに。｣

｢何それ…チョ～うざぁい…けほっ…｣

マスクを着けて登校してきた先輩と、校門で鉢合わせた。少し掠れた声と、それから、赤い頬。どう見ても熱がある。

｢もうお帰りになった方が…｣

｢はぁ？俺とあんたのいないKnightsが、まとまるとでも思ってる？｣

ああ。
そういえば、今日はKnightsはレッスンがあるのか。私は近々あるライブの関係でいけないし。

先輩は先輩なりに、ユニット活動に責任感を感じているのかもしれない。まあ、あの奔放なメンバーといれば、当たり前かもしれないけれど。

｢かさくんはまだまだ発展途上だから、誰かが傍にいて、教えてあげないといけないわけ。だから、今日休む訳にはいかないの。熱だってそんなにあるわけじゃないし、大丈夫でしょ｣

先輩はもうとめられないな。

そう感じて、止めなかった。プロデューサー失格だな。

｢危なかったら、絶対に帰ってください。難なら送りますし。｣

｢それ、普通逆でしょお？…でもま、ありがと｣

ほら、遅れるよ。と、歩いていく先輩。

その足取りは、結構しっかりしている。

放課後まで、保てばいいんだけどどうだろう。一応佐賀美先生に報告しておこう。

…怒られるかもな。