転入生の授業 ページ24
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『皇帝』の宣言から明けて、翌日。
私は、クラスメイト達と共に、とあるレッスン室にいた。
今日はA組・B組での合同授業らしく、話している間にも、続々と人が集まってくる。
「つ〜か、昨日の今日で、何で通常通り授業なんかやるかな〜……。『DDD』に向けて授業ナシ、とかでも良くない？ どうよ？」
「良い訳があるか。むしろ、このように浮き足立っている時だからこそ、いつも通りを心掛ける必要がある」
眼鏡の位置を直しながら、蓮巳は私を睨む。
「――これ以上、貴様の思う通りに事が進むと思うなよ。『魔女』め」
「やっだ〜、蓮巳くんてば超怖〜い☆」
その顔が面白かったので指差してケラケラ笑っていると、後ろからその指を掴んで降ろされる。
振り返ると、しかめっ面の幼馴染みが溜め息を吐いて、
「――そんなものを指差すのは止めたまえ、不陶。君の指が腐り落ちてしまう」
「あれ？ 来てたの？ 斎宮くん」
「フン。そろそろ出席を考えなければ零のようになるぞ、と脅して来たのは君だろう。しかし、まさか隣のクラスと合同とはね……」
言いながら、斎宮くんは周囲を見回して、もう一度息を吐くと、
「授業中、君のお守りをせねばならんのかと考えると気が重かったが……。
零や渉や奏汰や、何より仁兎と一緒に居られると言うだけで全て帳消しだし、最悪、君のことは鬼龍に投げればそれで済むかな。
ああ、そう考えると一気に気楽になった！ 今日は楽しめそうだね、カッカッカッ……♪」
……なんかナチュラルに酷い事を言われてる気がするけど、まぁ、いっか。久し振りに心底楽しそうだもんね、斎宮くん。
「やぁ、君たちは相変わらず仲が良いね。羨ましいよ♪」
――空気を読まず、にこやかにそう声を掛けてきた男のせいで止まったけど。
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作者名：姫結 | 作成日時：2018年8月28日 13時
