検索窓
今日:79 hit、昨日:40 hit、合計:272,065 hit

3話 ページ4

『これで頭拭いてください!
あ、それからお風呂入ってくださいね!
その間にあったかいご飯作りますから!』






でも大人しく着いてきたから、やはり相当弱っていたんだろうか。





………はっ!じゃあ元気になっちゃったら、私を襲うかも…?!



そして警察に突き出されるかも……?!





『……いかんいかん、先のことなんて知らん!』


「……?」


『あ、まだ濡れてるじゃないですか!
もう!私が拭きますからじっとしててくださいね!』


「わ………っ」






よし、これくらいでいいだろう。



そのまま彼をお風呂にぶち込んだ私は、キッチンに立って料理を始めた。






しかしまぁ…ここまで見ず知らずの相手によくここまで出来るもんだ…自分が怖くなってくる。





まだ降り続ける雨を窓越しにボーッと見つめながら、鍋の中の具材を回し続けていた。






「………いい匂い。」


『うわぁぁ?!?!びっくりした!!

…って!なんで上着てないんですか?!』


「あ…無意識に……着て来ます。」


『無意識ぃ?!

………待て、いい筋肉してたな。』





自分でもびっくりしたのか、焦ったように戻って行った背中を見つめながら私は呟いていた。



……いや、あの筋肉はやばいぞ。

私なんて簡単にねじ伏せられてしまうのでは?





これは一刻も早く彼のことを知って、そして追い出す必要があるのでは…?








戻ってきたタイミングでご飯も出来上がったから、私と向かい合うように座らせた。





右手にお玉、左手にフライパン、そして頭に鍋を被せて。






「なんで武装してるんすか…?」


『ご飯を食べながら話しましょう。
あなたは一体何なんですか…?』


「…あ、俺が警戒されてるからか。」





さっきよりか幾分、柔らかくなった雰囲気に私は油断しそうになるけど、ギュッと両手に力をこめる。





「逆に聞くのありですか?」


『…………どうぞ。』


「なんで俺を拾ったんですか。」


『拾ったと言うか、連行に近いけど……』





でも、私のは違って彼は警戒なんて一切していない。


ただ純粋に疑問に思っているみたいだった。





まあ…確かに、見ず知らずの人に家にあげられたかと思えば、警戒されるし、普通に理解できないよね。





『…でも、あなたが放っておけなかった。
なぜかはわからない…怪我もしてて怖いし。
でも、悪い人じゃない気がして。



それに…なんだか寂しそうな目をしてた。』



「…!」

4話→←2話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (521 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1249人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 虎杖悠仁   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

美悠 - ちゃっぱさん» じゃあ洪水のように泣きますねw(え?)続編おめでとうございます!!! (2022年3月17日 20時) (レス) id: 4ccee94cf3 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっぱ(プロフ) - 美悠さん» 大丈夫です。その涙、受け止める覚悟は済んでます。地中海の底までサヨナラしたいですよねっ♡() (2022年3月17日 19時) (レス) @page50 id: 12eaed4cf4 (このIDを非表示/違反報告)
美悠 - 読んでて泣きそう…どっちもいい子すぎる…とりあえず紗里ちゃんは沈めてきます…☆(野蛮) (2022年3月14日 23時) (レス) @page48 id: 4ccee94cf3 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっぱ(プロフ) - 美悠さん» 優等生と思わせておいてからの、その見た目に反してってやつですよね…あぁ、好きぃ (2022年3月14日 1時) (レス) @page48 id: 12eaed4cf4 (このIDを非表示/違反報告)
美悠 - ちゃっぱさん» 恵ちゃんは美形でクールですけど、実は元ヤンなところ凄くポイント高いんですよ笑 (2022年3月11日 21時) (レス) @page46 id: 4ccee94cf3 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ちゃっぱ195 | 作成日時:2021年12月26日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。