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第21話 ページ21

「…ちゃん…。」


誰の…声?


「Aちゃん。」


聞いたことのある、声。


「Aちゃん、起きて?」



そっと、目を開けた。



そこは、ひたすら何もない、白い世界。
本当になにもない。
ただ広いだけで、目がおかしくなるほど、白い。

「Aちゃん。ごめんね。こんなとこに呼び出して。」

そこには、赤いマフラー、セーラー服の…


『…アヤノ…お姉ちゃん…。』


私はすっと起き上がり、アヤノお姉ちゃんの顔を見る。

『…ここはどこ??私は…どうなったの?』


いきなり、意識が遠退いて、気づけばここにいる。
もしかして、死んでしまったのだろうか。


「…今からAちゃんには、大事なお話をしなければならないの。」


大事な…話?


「そう。」


心の声でも会話できるのか。
でも、私に理解できるのかどうか…。

「出来るよ。Aちゃんなら頭の回転が早いから、きっと理解してくれる。」


……。…それは、私にとって得なの?損なの?


「わからない。得になるか、損になるか…それを決めるのはAちゃん次第だよ。」


…分かった。聞く。


「ありがとう。まず、Aちゃんの能力について話をしようか。」


その瞬間、アヤノお姉ちゃんの目が真っ赤に染まった。


「…シンタローに宿っている能力は…マリーちゃんが宿した新しい能力。
そして…Aちゃんに宿ったのは、私がこれを何度も繰り返しているうちに、新しく宿った能力なの。」


何をいっているのか…わからない。


「…そうだね。でも、そのうち、わかることになるよ。その言葉の意味が。」


「…それが…二つの能力を掛け持ったものだと…私は気づいた。」

二つの…能力?

「そう。Aちゃんが今まで見てきたのは、その人に写る文字だけだったよね?」

うん。

「でも、さっきは鮮明に、映像として流れてきた。」

…うん。ヒヨリが…鮮明に。

「それで、気づいたの。Aちゃんの能力は、ただ過去のことを見通して、言葉で写るだけの能力だけじゃない。
未来をも見通す能力、つまり、逆の能力を一緒に宿しているということ。」

な…。

「そう。まだそれが明確になるような力は現れていない。
けど、映像で写し出されるのであれば、それは未来を見通す能力であることになると、私は見ている。」

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設定タグ:カゲプロ , ヒビヤ , 恋愛   
作品ジャンル:アニメ
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ヒビヤが好きで何が悪い - タピさん» 更新頑張れ (2016年9月9日 18時) (レス) id: 123834f551 (このIDを非表示/違反報告)
タピ(プロフ) - 聖奈〜有希乃さん» すみませーん!更新しますね(><) (2016年8月2日 1時) (レス) id: 8574ab753f (このIDを非表示/違反報告)
聖奈〜有希乃(プロフ) - うぅ〜続き気になるねん!はよ更新おくれ〜(・o・)ノ (2016年7月1日 7時) (携帯から) (レス) id: f825b50579 (このIDを非表示/違反報告)
タピ(プロフ) - Kiss☆さん» ありがとうございます!最近更新できてなくてごめんなさい……(TT) (2016年2月24日 20時) (レス) id: 7ba4f2e8a7 (このIDを非表示/違反報告)
Kiss☆ - 頑張ってください!応援してます( *´艸`) (2016年2月24日 18時) (レス) id: f6fb928f18 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:タピ | 作成日時:2016年1月17日 13時

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