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第24話 ページ26

「大体食べ終わったな。」

キドさんが大きなお皿を、キッチンに持っていき、水をつけた。


『…。』


私たちは移動して、ソファに座り、コノハさんを真ん中に、それぞれが気をめぐられた。


「…で、肝心のことなんだが…。」


紅茶を入れてきてくれたキドさんが、ソファの背もたれに座ってるカノさんには手渡しで、
そのちょうど前に座っている私には机において、みんなに渡してくれた。


「…君のその能力は、何かな?」

「…わからない。」


まあそうだろうね。私だって言われるまでわかんなかったし。


「どこで、いつ、どうなってからとか、何か覚えていることは?」

「…なにも…ない。」

「…そうか…。」


キドさんが、少し、暗いかおをした。


「…あの…僕は…。」

「ん?あぁ。ちょっとの間は、このアジトにいてくれ。」

『…じゃあ!ヒビヤは…!』

「…大丈夫だ。あまり遠くにも行っていない。
子供一人でそこらをうろつくのも危険だと思ってな、とりあえず、警察には話を通している。」


『…。』


警察…ということは、今は警察にお世話になってるということ…。


「…で、君は、今回のヒヨリって子と、ヒビヤの事件について、何か知っていることが?」

「…僕、ずっと、見てた。」

「え?」

「…何回も、ヒヨリが死んでいくこと…。」


まって…?ループって…そういうことなの?

何回も繰り返して死んでいくの?


やだ…また混乱する…。


ぽんっ…


『…カノさ…。』

「大丈夫だよ。」


背もたれに座ってるカノさんが、今度はソファの後ろから、背もたれに肘や腕をおいて、私の頭を撫でてくれた。


『…はい…。』


安心する、ぬくもりだった。


それからは、コノハさんはなにも話してくれなかった。



でも、じゃ、なんで?
何度も見てきてたはずなら、どこかのタイミングでも、助けることはできたんじゃない…?


「…。……僕、Aちゃんとデザート買ってくるよ。ね?行こ。」

『…え…。』


カノさんに腕を引っ張られて、その場をあとにする。

『…な、なんで…。』

「…泣きそうだったから。」

『…ぅ…。』

「…。」


思わず、涙が出てしまった。

ヒビヤが無事で、嬉しかった。
てでも、コノハさんが見ていたなら、なぜ?助けなかった?


『…やだ…なんで…こんな…。』


色々な感情が交差しすぎて、言葉にできなかった。

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設定タグ:カゲプロ , ヒビヤ , 恋愛   
作品ジャンル:アニメ
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ヒビヤが好きで何が悪い - タピさん» 更新頑張れ (2016年9月9日 18時) (レス) id: 123834f551 (このIDを非表示/違反報告)
タピ(プロフ) - 聖奈〜有希乃さん» すみませーん!更新しますね(><) (2016年8月2日 1時) (レス) id: 8574ab753f (このIDを非表示/違反報告)
聖奈〜有希乃(プロフ) - うぅ〜続き気になるねん!はよ更新おくれ〜(・o・)ノ (2016年7月1日 7時) (携帯から) (レス) id: f825b50579 (このIDを非表示/違反報告)
タピ(プロフ) - Kiss☆さん» ありがとうございます!最近更新できてなくてごめんなさい……(TT) (2016年2月24日 20時) (レス) id: 7ba4f2e8a7 (このIDを非表示/違反報告)
Kiss☆ - 頑張ってください!応援してます( *´艸`) (2016年2月24日 18時) (レス) id: f6fb928f18 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:タピ | 作成日時:2016年1月17日 13時

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