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第18話 ページ18

『ヒビヤ!?』

私は病室のドアを思いっきり開けた。

「…っ!A…。」

私はそのままヒビヤに抱きつき、ポロポロと涙を流した。

『…っ心配したんだから…っ…!』


「…ごめん…。」


ヒビヤは拒みもせず、そのまま座っている。


「…ヒヨリは…。」

コノハさんが口を開いた。


「…っ!なにいってんだよ!!お前のせいだ!お前が…助けなかったから…っ!
見てただけのちんちくりん野郎がっ!!」


ヒビヤが殴りかかろうとした。

その間をカノさんがわってはいって、ヒビヤを止める。

「…喧嘩はよくないよ〜?
ほら、ちゃんと説明してくれないと分かんないよ?それに…君にも説明できないから。ね?
とりあえず落ち着いて。」

「…っ!落ち着いてられるかっ!
ヒヨリを探しにいかなくちゃいけないんだよっ!」

『…。』


この状況に陥っても、ヒビヤはヒヨリのことばかりなんだね…。

私のことは見向きもしてくれない。

「…だからさぁ〜君一人じゃ無理だよ〜??
大人の手とかも借りないとさ〜。
それに、よく話を聞いて。
状態が落ち着いてからでもいい。
いつか君には話さなくてはならないことがあるんだ。
そこから逃げないでほしい。ね?」

「…わかんないよ…そんなの…。」


ヒビヤはすとんと座り込んだ。

「…なんで…っ何回やっても助けられないんだよ…っ!!」

「…。」

『…ヒビヤ…。』

私は何があったのか分からずに、ただたってヒビヤを見つめることしかできなかった。


『……!!』

また、目に浮かんできた文字。


………【ループ】?



『…ループって…。』

思わず出したその声は、ヒビヤの耳にしっかり届いてしまった。

「…っ!!何度やっても…ヒヨリは死んで……!どうしたら…助けられんだよっ!」


もしかして…。


「…なんで…毎回しんじまうんだよ…っ。」


この短時間の中で何回も繰り返しヒヨリが死んでいくんだ。

ヒビヤも一緒にそんなかに入ってて…。


『…っ…』

私はただ、呆然とヒビヤを見つめることしかできない。

自分は無力だ。
目の前で苦しむ人一人さえ救えないじゃない。
それが、好きな人なのに…。

「…っヒヨリ…ヒヨリっ!」

ヒビヤはカノさんを突き飛ばして走っていった。

私のとなりを通っていったけど、私は見向きも止めもせず、髪だけがなびいた。

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設定タグ:カゲプロ , ヒビヤ , 恋愛   
作品ジャンル:アニメ
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ヒビヤが好きで何が悪い - タピさん» 更新頑張れ (2016年9月9日 18時) (レス) id: 123834f551 (このIDを非表示/違反報告)
タピ(プロフ) - 聖奈〜有希乃さん» すみませーん!更新しますね(><) (2016年8月2日 1時) (レス) id: 8574ab753f (このIDを非表示/違反報告)
聖奈〜有希乃(プロフ) - うぅ〜続き気になるねん!はよ更新おくれ〜(・o・)ノ (2016年7月1日 7時) (携帯から) (レス) id: f825b50579 (このIDを非表示/違反報告)
タピ(プロフ) - Kiss☆さん» ありがとうございます!最近更新できてなくてごめんなさい……(TT) (2016年2月24日 20時) (レス) id: 7ba4f2e8a7 (このIDを非表示/違反報告)
Kiss☆ - 頑張ってください!応援してます( *´艸`) (2016年2月24日 18時) (レス) id: f6fb928f18 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:タピ | 作成日時:2016年1月17日 13時

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