いたずら。 ページ7
私は孤児院でバイトを始め、中也と付き合い始め、ちょくちょく探偵社に顔出しに行ったり、マフィアに行ってQちゃんと遊んだり、忙しない、でも幸せで充実した日々を過ごしている。
でも、ひとつ気がかりが。
それは中也と全然デートに行けてないこと。
お互い忙しいし、何より中也は幹部様。
予定は合わないし、合ったとしても珍しい休日で疲れてる中也に、デートのお誘いをできるわけもない。
今日も遅くまで帰らないって言ってたし。
けど一緒に住めてるだけ全然幸せか。
今日はバイトも無いし、1日暇。
珍しく暇な1日が出来たけど、それはそれですることがなくて嫌になってくる。
「なにか中也にドッキリとか仕掛けられないかなー」
そんなこんなでなんとなく、思考の成り行きでお面を作った。
デートできなくて怒ってるぞって言うのが分かるように怒った顔のお面。
我ながら上出来だと思う。
「中也帰ってきたらこのお面付けて玄関行こ」
一人でお昼ご飯も夜ご飯も食べて、片付けして、中也の分冷蔵庫に入れておいたりして、また暇になる。
ガチャ、と聞き慣れた鍵の開く音が聞こえてきた。
仮面を付けて、黒い布をマントのように羽織って玄関まで行く。
「ただい゛………」
中也がフリーズしてるのが仮面の目の穴から見える。
「…………A……だよな……?」
私はうなずきもせずじっと中也を見つめる。
「…せっかくの綺麗な顔そんな仮面で隠すなよ」
いつもの声の調子に戻ったと思ったら、突然目の前が真っ暗になった。
「今から何されるか分かるか?」
ツー、と冷や汗が背中を流れ落ちる。
ヤバい……と思いながらも目が見えない限り何も出来ない。
「仮面、外せば何されるか分かるぜ?」
「わ……分かった…!外せば良いんで……」
良いんでしょ、そう言い終わる前に口が塞がれた。
仮面は完全に上げれてなくてちょうど仮面が目隠しになっていた。
「ん……」
何がどうなってるか分からなさすぎて、何をすることも出来なかった。
そろそろ息が持たなくなり、声が漏れる。
「っん…んん…」
ようやく、口が解放されたところで、ようやく気づいた。
――――――中也にキスされていたことに。
すっと仮面を上げられる。
「一緒に居れないのが寂しかったか?」
私の顔は、多分真っ赤。
「明日仕事ねェから、デート行くか」
中也は悪かったな、と言って私の額にそっと口付けをした。
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nao - 私情はさみます……すいません、覚えてるかな、うちのことmaoです、これ見てくれてたら嬉しいです、そして返信くれると嬉しいな……… (2020年9月29日 23時) (レス) id: cb11543b97 (このIDを非表示/違反報告)
きおく(プロフ) - やっぱりハッピーエンドですよね…!!分かりました!!夢主ちゃんも中也も幸せにします!!コメントありがとうございました!!! (2019年9月26日 17時) (レス) id: 8fb2214b40 (このIDを非表示/違反報告)
ありさ(プロフ) - ハッピーエンドにしてあげて下さい!! (2019年9月26日 17時) (レス) id: 2eff2af79a (このIDを非表示/違反報告)
きおく(プロフ) - なるほど…!!ありがとうございますー!!! (2019年9月24日 18時) (レス) id: 8fb2214b40 (このIDを非表示/違反報告)
れいな(プロフ) - 私はハッピーエンドがやっぱりいいです! (2019年9月24日 12時) (レス) id: 11efb22fa1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きおく | 作成日時:2019年7月22日 18時