【鬼灯の冷徹】子狐こんこん肆

子狐と薬剤部の経理事情。 ページ29

薬剤部にて、プリンターを使おうとしたAは慣れた手つきで操作をするが肝心の機械がまったく言う事を聞かず

本来の仕事をしないで変な音を立てるばかりであった。


｢主任、プリンターの調子がまた悪いです｣

｢あら〜またか｣

｢新しいの買いましょうよ｣

｢うーん…この前ここの冷蔵庫を最新に買い換えたばかりだからさ、経理課がうるさいの。

鳥頭くんに修理頼んでみて ｣



コピー機の修理を頼む為、技術課に訪れるが鳥頭はおらず

蓬に居場所を聞いてそこに向かった。

｢あ、いた｣

目的の鳥頭を発見し、他にも唐瓜姉弟や鬼灯までもいる。

｢こんにちは｣

Aが声をかけると皆は存在に気づいてとそれぞれと挨拶を交わす


｢鳥頭さん、薬剤部のプリンターまた修理して下さい｣

｢またかよ。あれかなり古いから新しいの買えよ｣

｢この前冷蔵庫買い換えたばかりだし、うちは色々な薬や調合する道具取り寄せすぎて経理課に目をつけられてるの｣

｢お前と主任が薬マニアだからな｣


会話をする鳥頭とAに｢私的利用の物買うから目を付けられるんじゃ…｣と話に入る唐瓜。

｢冷蔵庫で保存しないといけない薬もあるんだよ｣

Aの説明に唐瓜と甜瓜は｢そうなんだ｣と妙に感心する。


｢あと、皆のお弁当や休憩の時に食べるお茶菓子やジュース。アイスも入れてる。

頂き物のお菓子も冷蔵庫が必要な物もあるし｣

｢バリバリ私的利用してんじゃねーか｣



｢ちなみに冷蔵庫オススメ教えてくれたのがそこの間津舌さん｣

鬼灯達と一緒にいた人物、生前人間であの世の家電量販店で働いている店員だ。


｢主任は家電よくわかんなくて勧められるがままに最新のすごく高いやつ買ったのも睨まれてる理由の一つ｣

｢結構自由だなー薬剤部の人間｣


｢プリンターを買い換える時はいつでも相談して下さい｣

と声をかける間津舌にAも｢はーい｣とニコニコと受け答えをする。


｢Aちゃんも新居の家電揃える時は苺々子ちゃんに相談したら？｣

甜瓜の言葉に座敷童子達も｢説明がわかりやすいよ｣と勧める。


｢新居？｣


キョトンとしているAに鬼灯以外の皆は｢ん…？｣と不思議に思う反応を見せる。

｢結婚したら二人とも一緒に暮らすんでしょ…？｣

という言葉にAと鬼灯は｢あっ｣と忘れてたかのような反応だ。

｢新居探しは…まあ、入籍の日取りが決まった後で…｣

と言う二人に


｢これは当分ないな｣

鳥頭は冷静にそう言い放った。

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