子狐と稲荷祭り。 ページ30
白澤に着いて来て稲荷神社のお祭りに訪れていたAは人型の姿で両手にゲームの景品を抱え、
綿あめをつまみながらいつもの姿である妖怪に戻って祭神達が宴会をしている森の中へと戻る。
｢あ、Aが帰って来たぞ｣
皆は｢おかえりー｣と酒盛りを楽しんでおり、その中に鬼灯とシロを見つけてAは驚いた。
｢わっ、どうしてここにいるんですか｣
｢こいつ荼吉尼ちゃんと浮気してたよ｣
酔っ払い、面白そうに喋る白澤をすかさず腕で締め落としにかかる鬼灯と
青い顔をして泡を吹く白澤を見ながら｢自業自得だ｣と誰も助けない。
｢違うよ！視察終わりに俺がお祭りが気になったから行ってみようって事になったんだよ！！｣
必死に弁解しようとするシロに｢大丈夫だよ｣とAは落ち着いていた。
｢鬼灯様がこういう場にいるのは大体そんな理由だから。……ね？｣
｢そう言いつつ疑う眼差しは止めて下さい｣
稲荷の宇迦御魂が｢Aも狐繋がりで毎年白澤殿にくっついてお祭り来てくれていたのだ｣と微笑ましそうに語る。
｢そういえば小さい頃、僕がお酒呑んでて目を離した隙にこんちゃんが周りに姿が見えないまま屋台のゲームしに遊びに行っちゃって大騒ぎになったっけ｣
｢しっかり監視しろ保護者｣
Aは｢鬼灯様にこれあげます｣とゲームの景品の中から、金魚のぬいぐるみを渡そうとした。
｢あ、射的の景品？私も今日鬼灯様に取ってもらったわ｣
荼吉尼の言葉にAは渡す直前でぬいぐるみを渡すのを止めて背後へと隠す。
｢鬼灯様は自分で取れるみたいなので、
わざわざ私からいらないですよね｣
満面の笑顔だが、貼り付けられたようなその表情があまり良いものではないことをシロは知っており、
オロオロと鬼灯とAを見比べる。
｢鬼灯殿の仕事の人脈上一々嫉妬していたらキリがないぞ｣
麒麟に咎められ、Aは拗ねた様に自信の尾で身体を包む。
｢なんだ。Aはヤキモチ妬いてただけか｣
悪気なく明るく言うシロにAは恥ずかしさが更に身を隠した。
｢来年は一緒に回りましょう｣
少し機嫌が良い雰囲気を出す鬼灯に白澤は面白くなさそうな表情を浮かべた。
｢チッ。ご機嫌になってさ。もう少し拗れたらお嫁に行かなくて良くなるかと思ったのにさ｣
鬼灯とAによって木に吊し上げられた白澤を見て、
｢最近コンビネーションが夫婦っぽくなってきたんだよ｣
とシロは木霊に言った。
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鈴(プロフ) - ネコさん» コメントありがとうございます。アニメすごく面白いですよね。漫画もオススメです。無理しないように頑張ります。 (2020年9月8日 2時) (
レス) id: b29c9bf4f3 (このIDを非表示/違反報告)
ネコ - 最近Abemaで鬼灯を見始めてからハマってます（笑）応援してます！鈴さんのペースで更新頑張ってくださいね。 (2020年9月4日 18時) (レス) id: f7821a3b7d (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - 櫻駄ミズキさん» コメントありがとうございます。頑張ります！ (2020年9月2日 7時) (レス) id: b29c9bf4f3 (このIDを非表示/違反報告)
櫻駄ミズキ(プロフ) - めっちゃ好きです…！！応援してます(о´∀`о) (2020年9月1日 17時) (レス) id: 441661fb12 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - レノン・リーシュナさん» コメントありがとうございます。両作品とも拝見した事のない作品なので、検討という形にさせて頂きます。すみませんでした。 (2020年9月1日 7時) (レス) id: b29c9bf4f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：十五
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php
作成日時：2020年7月27日 0時
