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子狐、鬼灯様の本音を聞く。 ページ46

部屋に通されたAはベットの上へと座り、

「その、今回は色々とすみませんでした」

「何はともあれ、貴女が無事で良かったです」

鬼灯も隣へと座り、昨夜読んだまま置きっぱなしにしていた本を脇へと避ける。

そんな鬼灯の着物の袖をAが掴んで振り返ると…


「っ!?」


ちゅっという小さなリップ音と唇への柔らかい感触に鬼灯は驚きで数秒固まった後にすぐにAの肩を掴んで引き離した。

耳が倒れ、真っ赤な顔で見上げるその表情は思わず愛らしいと感じてしまう。


「鬼灯様…私に手を出さないから…女として見てもらえないと気にしていた理由の一つで…

あっ!でも結婚前だからってもわかってるんです!

でも…」

モゴモゴとなかなか言葉を喋らないAに

「ハッキリ言いなさい」と鬼灯は急かす。


「少し…寂しいんです。私ばかり好きなように感じて…」


鬼灯は深〜い溜息を吐いた後にAへと再び向き直る。


「貴女は桃太郎さんと白澤さんが大事に育てた一人娘です!

そんな大切に育てたれた貴女を嫁に貰うんですよ。

私自身のケジメでもありますし、私もすごく大切にしたいんです。

それにガッツいたりして体目当てだとか思われるのも嫌だった!」


肩を掴まれて力説され、勢い圧倒されながらも初めて聞くこともあって驚いた。


「鬼灯様もガッツく事あるんですね…」

「一応男ですよ。何度担いで部屋に連れて帰りたいと思ったか」


真剣な目で言われ、たまに感じていた狩られるような視線はそれだったのではないかと自分の鈍感さに呆れ、

たまに見せていた奇行も関係していたのだろうかと考える。

気づいてしまうと目の前の怖い鬼がとても可愛く思えてたまらない。


もう一度キスをして

「話聞いてましたか?」

と再び引き離されてもAからは緩んだ笑みが止まらない。


「鬼灯様が大好きです」



ベットへと押し倒され、掛け布団がAの身体をポスリと受け止める。

「人が我慢をしていると言うのに…」

鬼灯からの口付けにAの心臓は爆発したように激しく動きだし、

帯を解いてゆっくりと肌蹴る着物に色気を感じて顔の温度はかなり上昇する。


「あ、あの…鬼灯様…」

「やめますか?」


鬼灯はAを抱き起こして座らせると、

Aの周りにボフンッと変化の煙が舞う。


完全な人型へと変化したAは

「しっぽと耳…邪魔かなって思って…」

真っ赤な顔を恥ずかしそうに手で隠し、

鬼灯のスイッチが更に入った。

子狐と二人きりの部屋で。→←子狐と鬼灯様の想い。



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(プロフ) - ネコさん» コメントありがとうございます。アニメすごく面白いですよね。漫画もオススメです。無理しないように頑張ります。 (2020年9月8日 2時) (レス) id: b29c9bf4f3 (このIDを非表示/違反報告)
ネコ - 最近Abemaで鬼灯を見始めてからハマってます(笑)応援してます!鈴さんのペースで更新頑張ってくださいね。 (2020年9月4日 18時) (レス) id: f7821a3b7d (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 櫻駄ミズキさん» コメントありがとうございます。頑張ります! (2020年9月2日 7時) (レス) id: b29c9bf4f3 (このIDを非表示/違反報告)
櫻駄ミズキ(プロフ) - めっちゃ好きです…!!応援してます(о´∀`о) (2020年9月1日 17時) (レス) id: 441661fb12 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - レノン・リーシュナさん» コメントありがとうございます。両作品とも拝見した事のない作品なので、検討という形にさせて頂きます。すみませんでした。 (2020年9月1日 7時) (レス) id: b29c9bf4f3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:十五 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php  
作成日時:2020年7月27日 0時

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