【鬼灯の冷徹】子狐こんこん肆

子狐、水着を選びます。 ページ25

地獄に出来た遊び場スポットであるプールに遊びに行く為、A達仲良し女3人組は水着を買いに出かけていた。

｢着替え終わった〜？｣

試着室に入っているAに梅子が声をかけると、返事の後に仕切られてるカーテンが開いた。


｢あははははっ！貧相〜！｣

｢梅子ちゃんが選んだんでしょ！！！｣


梅子はセクシーな水着を着たAの肉付きの少ない身体に爆笑し、それにAも憤慨した。

｢前からヒョロっとしてるとは思ってたけど、想像以上だったわ｣

｢まだ体重戻してる途中なの！！｣

｢まあまあ、胸はそれなりにあるんだし。平均並には｣


Aはバインッと揺れる梅子の大きな胸と、

平均よりは少し大きく綺麗な形をしているアヤメの胸を思い出してムムッと頬を膨らませた。


｢これはセクシーすぎるよ。胸元にフリルが沢山ついてるやつにしたら？｣

｢やだやだ！大人っぽくカッコイイのがいい！｣

アヤメの提案に駄々をこねるAにカシャリとシャッター音が聞こえる。

音の方を見れば梅子がニヤニヤと携帯を触っていた。



｢折角なら鬼灯様にも意見聞こうか｣



Aが止めようとした時にはとっくに写真は送信され、｢いやあああ！｣と梅子にすがりついた。

｢なんで送るの！！｣

｢何恥ずかしがってんのさ｣

｢こんな水着確実に怒られる！｣


すぐにAの携帯から鬼灯専用の着信が流れ、

恐怖で電話に出られなかった為に切れた後

今度は梅子の方に着信が聞こえた。

電話に出た梅子が最初に聞いた言葉は



｢絶対あの水着は買わせるな｣



であった。

少し言葉を交わした後に電話を切り、

ドキドキと待っていたAに笑いを堪える梅子の顔が向けられた。


｢布が少ないのはダメなんだってさ。

お腹出してもいいけど、過剰な露出のデザインじゃないやつにしろって｣


自分が一緒に行くわけじゃないからさすがに心配なのかとアヤメも笑いを堪え、

大事にされている子狐本人は何度も頷いてすぐに着替えて選び直しに行った。








｢Aさん｣

帰宅後、鬼灯からの電話にAは

まさか…と冷や汗を流す。


｢結局どんな水着になったんですか？｣

電話に出ると確認する鬼灯の圧に

Aは一度電話を切ってすぐに水着の写真をメールで送ると

すぐに鬼灯からOKの返事が返ってきたのだった。




｢…それでも少し心配だが｣

鬼灯だけしかいない自室に小さな呟きが響いた。

子狐、子沢山パパに会いました。→←子狐と鬼灯様のとある日のデート。

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