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「今度は、こちらからいくぞ……」
「おいおい。
さらに化け物みたいになってるぜ、お前…」
秋房の体は、どんどんと人と違う形に近づいていた。
「…………どこかで心が折れたのか？秋房。
"越えられない才の持ち主が現れて"道を誤ったか？」
「竜二……違う。私は常に正しい。
私より努力した者などいない！
誰も認めた存在なのだこの私は！！
当主になるのは私だ、私が………
私が正しい………！！私が……私がな！！
私が……………」
ああ、そうか。
この心の闇を利用されたのか、この陰陽師は。
転校生という才能を持った義妹によって、最も近いと言われていたであろう次期当主の座を危ぶまれ、そしてそのプライドは傷ついた。
「禁術に染まって刃を向けるべき相手もわからねえのか」
秋房は"私は常に正しい"と言った。
人間は、常に正しくあれることはありえない。
そもそも、正しいだの間違いだの、一体誰が決めることなのか。
大衆？それとも己か。
この世の物事全てにおいて、間違いも正解もありはしない。
「正しい奴は目の前のことしか見えなくなっちまう。
敵につけこまれやすくなる。
お前の正しさはあやういんだよ」
「だまれ。だまれ、だまれ。
だまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれだまれ、だまれ！！！！」
「ほらな」
「！？」
「式神 狂言」
秋房の体から、以前見た時のように水が溢れ出した。
「ガッ」
「そいつはオレのヌケガラだ。猛毒のな。
秋房…お前は目の前のことすら見えていないのだ」
「ガハッ」
やはり、この黒髪の陰陽師は現代においてもトップクラスの力を持つ陰陽師だ。
流石は転校生の兄と言ったところなのだろう。
いけ好かんが。
「一分以内にオレのもつ解毒剤を飲まなければ死ぬ。
ほしければその禁術を解け」
「ガハ……ガハ……」
秋房は、血を吐きながら苦しそうに呼吸をしていた。
すると黒髪陰陽師がなにかに気づき、秋房の元へしゃがみこむともう体は動かないはずの秋房の身体が妙な様子で動き、黒髪陰陽師の足首を貫いた。
「羽衣狐様。こやつの体……もうもちませんぞ」
「！！」
「出て…よろしいかな………」
秋房の首元から出てきたのは、もうひとつの頭。
頭部に大きな目をつけた翁の頭だ。
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棘くん(プロフ) - 更新ありがとうございます！！！ (2021年5月30日 16時) (
レス) id: 187c3c8143 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 更新ありがとうございます！！早速読ませてもらいました！次も楽しみに待ってます！頑張ってください！ (2021年5月30日 12時) (レス) id: 105efbdf0c (このIDを非表示/違反報告)
江(プロフ) - 紅葉さん» 紅葉様。応援ありがとうございます！これからもよろしくお願いします笑 (2021年5月30日 11時) (レス) id: 088474bcfb (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 更新ありがとうございます！これからどんな風に話が進むのか楽しみです！頑張ってください！！ (2021年5月22日 18時) (レス) id: 105efbdf0c (このIDを非表示/違反報告)
江(プロフ) - ▼とある黒兎さん» 更新をお待ちいただきありがとうございます！ゆっくりですがちゃんと更新しますので、これからもご愛読くださいませ。 (2021年5月22日 18時) (レス) id: 088474bcfb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：江
| 作成日時：2020年11月12日 18時
