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「ならん。陰陽師同士の対決じゃぞ！？
余興に幕をおろすにはしっかり止めを刺せ。鏖地蔵」
「ふぅむ……人使いの荒いお人じゃ」
私は、羽衣狐であろう者の声を聞き、ドクリと強く心臓が脈打った。
そして、頭の中で否定する言葉が多く浮かぶ。
「またかんかい！！やっぱり妖のしわざやったんか。
今すぐ秋房義兄ちゃんから出てけ！！」
──式神破軍──
転校生が、破軍を出した。
「…そうか、転校生が破軍の使い手だったのか」
そうならば、あの精神力も頷ける。
だが、羽衣狐がいるのだ。
破軍だけでは太刀打ちできない。
出るか？ここから。
私が今ここで出て何になる。
最悪羽衣狐に攫われる、それかこの場で生き胆を取られる事態にでもなったら目も当てられぬ。
転校生が破軍を使えるのならば、逃げることもできよう。
そう思った時だった。
転校生の指示に、破軍は従わなかった。
「なんでや！ちょ…
くそぉー、なんで何も反応せんのや！？
動け…なんや、破軍…なんで動かんやー！！」
「そんな拝み倒したって動かへんよ。破軍はね……」
「そ…」
随分と、懐かしい声がした。
「普通の式神とは違うんやから。
心を鎮めなさい、"才"ある者よ。
そしてその"才"を強くしたいと願いなさい」
「秀元…………！！！」
破軍の中にいたのは、一人だけ骸骨の姿ではない、最後に見た当時のままの秀元だった。
「そう。そしてとなえよ。悪を祓う言葉を───」
「百鬼を退け、凶災を祓わん」
そして、破軍は発動し秋房の中から妖は消えた。
「その顔…忘れはせんぞ。
四百年間、片時も忘れはしなかった…」
「………羽衣狐か。これはお久しゅう。
えらいカワイらしい依代やなぁ…で、どうする？
積もる話もあるけどもや…
どうや…人と妖の四百年ぶりの再会を祝って盃でも酌み交わしたりは」
羽衣狐は何も答えず。
「…しないか、やっぱり」
私は、今になってようやく空を見た。
その視線はしっかりと"羽衣狐"を捉える。
だが、そこにいたのは餓者髑髏に乗った、"乙女"だった。
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棘くん(プロフ) - 更新ありがとうございます！！！ (2021年5月30日 16時) (
レス) id: 187c3c8143 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 更新ありがとうございます！！早速読ませてもらいました！次も楽しみに待ってます！頑張ってください！ (2021年5月30日 12時) (レス) id: 105efbdf0c (このIDを非表示/違反報告)
江(プロフ) - 紅葉さん» 紅葉様。応援ありがとうございます！これからもよろしくお願いします笑 (2021年5月30日 11時) (レス) id: 088474bcfb (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 更新ありがとうございます！これからどんな風に話が進むのか楽しみです！頑張ってください！！ (2021年5月22日 18時) (レス) id: 105efbdf0c (このIDを非表示/違反報告)
江(プロフ) - ▼とある黒兎さん» 更新をお待ちいただきありがとうございます！ゆっくりですがちゃんと更新しますので、これからもご愛読くださいませ。 (2021年5月22日 18時) (レス) id: 088474bcfb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：江
| 作成日時：2020年11月12日 18時
