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「…リクオが気づくのが遅かったのとタイミングが悪かったのか」

「……そうかもな」



遠野はとても過激な場所だと聞く
無事に帰ってくれば良いが



「A?」

「ぬらりひょん」

「帰っとったのか」



優しく微笑んだぬらりひょんは私の隣に座って来た



「聞いたぞ。リクオと戦ったそうだな」

「…まぁの」

「吐血させたとか?私を怒らせたいのか貴様。
私がリクオを大事にしているのを知ってるだろう。
手加減の仕方というものがあったのではないのか?」

「… ()の道へ進もうとしてるんじゃ。
ワシらの道は優しいもんじゃねぇ。
甘やかし過ぎた今までの分、巻き返さんといかん。
あれはリクオ自ら望んだ道じゃ」



その顔は祖父として
そして初代として責任を感じているものだった
ワシらは少しリクオを過保護しすぎたんじゃ。と苦笑いする



「…今回は、目を瞑ってやる」

「どうも」



するとぬらりひょんは吸ってもええか?と懐から煙管を出した



「ああ、好きに…?…その煙管……」

「覚えとるか?
…これはお前の父親から借りた良い煙管じゃ」

「借りた…ねぇ。
今で言う借りパクと言うやつじゃないのか?それは。
父上は何百年も前に殺されているのだ。
返す相手などおらん」

「ガッハッハッ!元から返すつもりなどないがの!」

「知っている」



煙管は2本あったはずなんじゃが1本どこかに無くしてしまってのぉ、と呟いた



「だからお前さんの仏壇に入れて大事にしまっておいたこれを引っ張り出してきたんじゃ」

「………本人がいるのに仏壇があるというのはやはり変な感じだな」

「そりゃ誰もおふくろが転生するなんで誰一人予想してなかったからなぁ。仏壇くらい普通に作るだろ」

「前見た時も思ったが…
…随分と立派な仏壇だな、あれは」

「あんたの為のもんじゃからな。
んな安っぽいもんで出来るかってんだ」

「…それはどうも」



だがやはり自分の仏壇があるというのはなんとも言えない気分である
間違えても線香なんかあげないが



「………なぁ、鯉伴。ぬらりひょん」

「なんじゃ?」

「んー?」

「もしかしたら、私も京都に行かねばならぬかもしれん」

「「!」」



私の言葉に、両脇の2人は驚き勢いよく私を見た
私はそれに構わず茶を飲む



「……リクオも属しているあの清継の団体がなんというタイミングか…京都に行くと言い出したのだ。
私はもちろん反対したがあの小僧、言い出したら聞かん」


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棘くん(プロフ) - 更新ありがとうございます!!! (2021年5月30日 16時) (レス) id: 187c3c8143 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 更新ありがとうございます!!早速読ませてもらいました!次も楽しみに待ってます!頑張ってください! (2021年5月30日 12時) (レス) id: 105efbdf0c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 紅葉さん» 紅葉様。応援ありがとうございます!これからもよろしくお願いします笑 (2021年5月30日 11時) (レス) id: 088474bcfb (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 更新ありがとうございます!これからどんな風に話が進むのか楽しみです!頑張ってください!! (2021年5月22日 18時) (レス) id: 105efbdf0c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ▼とある黒兎さん» 更新をお待ちいただきありがとうございます!ゆっくりですがちゃんと更新しますので、これからもご愛読くださいませ。 (2021年5月22日 18時) (レス) id: 088474bcfb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年11月12日 18時

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