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「だがこれも"愛"なのだ。
今なら──まだ許してやるぞ。
そのまま死にたくなければ戻ってこい!!」



私と、リクオが動く瞬間は同時だった
リクオが小僧を攻撃し、私はその隙に転校生を抱える



「花開院さん…悪い…我慢できない」

「………すまんな、転校生。守ってくれたのに」

「陰陽師だが花開院だが知らねぇが
仲間に手を出す奴ぁ…許しちゃおけねぇ!!」

「…これは目に余る。おいたが過ぎるぞ、小童」

「ハッ……それがお前らの正体か?妖怪!!滅してやる
──妹を騙していいのは兄だけなんだよ……!!」



なんという言い分か
兄妹と言えどこれは度が過ぎる



「Aちゃん。こいつらは俺が相手する。ゆらを頼む」

「……仕方ない。私が出る幕がないことを願おうか」

「あんたにかすり傷つけてみろ。
ジジイと親父か大暴れして花開院が潰されるぜ」

「それはどうかな」



鯉伴はともかく、ぬらりひょんは花開院とは馴染み……と言っても400年前の話だが

そんな話をしていても小僧どもが待つわけもなく、攻撃が飛んできた
私は転校生を抱えてまた距離をとった



「お、桜夜さ…
なんで、妖怪なんて微塵も感じなかったのに…」

「私は表立って行動はせんからな。
リクオとは違う。…ただ、一つ。
私もリクオもお前を騙していたわけではない。
それは知っていて置いて欲しい」

「桜夜さん……」



小僧の攻撃が展開されると、リクオの周りは蓮の花が浮かぶ
しかしそれに触れるとありとあらゆるものが溶けていく
小僧はこの攻撃は3分が限界だと言う



「あいにく…
オレはゆらや魔魅流のような"才能"がないんだ…
オレごときではこの強力な式神を出し続けるのは…
"3分"が限界なのだよ」






「…………」



態と自らの弱点を言うだと?
素直にそれを受け止めると思うか??

蓮の花がリクオへと向かっていき、水であるが故にそれは形を変えていく
少しでもかすればジュゥゥとその身をこがす



「リクオ…!」

「……」



私の呼び掛けに大丈夫だと応えるように、片手を上げた

その後も耐え続けるリクオ



「いくぞ…これが最後だ!」



そして、リクオは耐えた



「3分間ごくろうさん」



薄く笑みを浮かべる小僧



「方陣…いつの間に!?」

「先ほどの攻撃の際にずっと方陣を描き続けていたのだろう。飛び散る水でな」

「!」




「異形のものよ 闇に散れ 仰言──金生水の陣!!」



小僧の本当の目的であった攻撃が発動する


.

+++++→←我らの正体



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棘くん(プロフ) - 更新ありがとうございます!!! (2021年5月30日 16時) (レス) id: 187c3c8143 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 更新ありがとうございます!!早速読ませてもらいました!次も楽しみに待ってます!頑張ってください! (2021年5月30日 12時) (レス) id: 105efbdf0c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 紅葉さん» 紅葉様。応援ありがとうございます!これからもよろしくお願いします笑 (2021年5月30日 11時) (レス) id: 088474bcfb (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 更新ありがとうございます!これからどんな風に話が進むのか楽しみです!頑張ってください!! (2021年5月22日 18時) (レス) id: 105efbdf0c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ▼とある黒兎さん» 更新をお待ちいただきありがとうございます!ゆっくりですがちゃんと更新しますので、これからもご愛読くださいませ。 (2021年5月22日 18時) (レス) id: 088474bcfb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年11月12日 18時

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