ポニテ萌え ページ15
バッグから水色のシュシュを取り出し、髪を高い位置で1つにまとめて結ぶ。
ポニーテールの完成。動きやすくて、清潔感もあるので一石二鳥だ。
「…………!!」
私のポニーテールに釘付けになっているアラン。
アランって、俗に言うポニーテール萌えだったの?
「あの……っ。アラン、そんなに見つめられると、恥ずかしいです」
「はっ……! す、すまん。つい……」
顔を真っ赤にして、それでもポニテから目を逸らそうとはしないアラン。
「お前……結んだ方が、その……。か、かわいいと思うぞ……」
「ふぉえっ!?」
男の人から、かわいいなんて言われたの、初めてかもしれない……。すごく嬉しいけど、その感情より照れの方が大きい。
「……トライポカロンのときの、サイドポニーテール。あれも好きだけど、俺の1番は今の……」
「ちょっとちょっと、あたしを置いて何話してるの?」
はしゃいでいたマノンちゃんが頬をお餅みたいに膨らませて、私とアランの間に入った。
「……マノン、お前なぁ」
「まあまあ、いいじゃないですか。さ、片づけ始めますよ」
正直、マノンちゃんに助けられた。あのタイミングでマノンちゃんが入ってこなかったら、おかしなテンションになっちゃいそうで。照れて、空回りしそうで。
マノンちゃんのおかげで、平常心をなんとか保てたのだ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
【アラン視点】
AがAのお母様と連絡し終わって帰ってきて、そこから会話の成り行きで、この乱雑な病室の片づけをすることになった。
正直、面倒くさい。けれどマノンが走り回って、怪我でもしたら悔やんでも悔やみきれない。
せめて、誰か手伝ってくれないか。
無意識に、俺はAを横目で見ていた。
Aは俺の視線に気づいたのか、仕方なさそうにこう言った。
「もう、わかりましたよ。私もやります」
「え? ああ、助かる」
よしっ。お前ならそう言ってくれると思ったよ。
Aはバッグから水色のシュシュを取り出し、高いポニーテールをつくった。
トライポカロンのときも思ったけど、髪型で印象はガラッと変わるんだな。
普段はおろしているから十分大人っぽくて好きだけど、トライポカロンのサイドポニテはそれよりもっと大人っぽく見えた。
で、今のは清潔感があって家庭的、でもって元気さも兼ね揃えている。
これは、いい……!
「…………!!」
またもや無意識のうちに、Aのポニーテールから目を逸らせなくなっていた。
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エビピラフ - すごくすっごく面白いです!!それに、キュンキュンしますね〜。これからも更新頑張って下さい!!! (2016年8月8日 1時) (レス) id: 44e702c603 (このIDを非表示/違反報告)
リオン(プロフ) - カレーオムライス…とてもおいしそ〜とても食べたくなってきました! (2016年8月6日 11時) (レス) id: 6bba43ef19 (このIDを非表示/違反報告)
瑠美 - 良かった。アランは、主人公に薬を飲ませなかった。安心しました。((o(^∇^)o)) (2016年8月4日 5時) (レス) id: eec2ec89e1 (このIDを非表示/違反報告)
瑠美 - 駄目。飲んじゃ駄目。その薬を飲んでしまたら、主人公は、壊れてしまう。アラン止めて。 (2016年8月2日 20時) (レス) id: eec2ec89e1 (このIDを非表示/違反報告)
頂志桜(サム)(プロフ) - 黒乙女ありすさん» コメントありがとうございます! 主人公の考えとしては、『本当に美味しいカレーなら、飽きなんてこない』ってことなので、3日連続でも彼女にとってはむしろご褒美です(笑) (2016年8月1日 19時) (レス) id: f46217bc92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:頂志桜 | 作成日時:2016年7月20日 7時