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体の神経が硬直した感覚。
俺の望んでいた筈の結果が
とうとう聞けるのだ。
なのに。今は波名さんの話を聞くのが怖い。
あ「.…凜月君?」
凜月「え?.…あぁ、……続けて」
明らかに態度が変わってしまったせいか、
波名さんが俺の顔を心配そうに見つめてくる。
アーモンド色のその瞳にしっかり俺が映っていた。
あ「……傘の相手の事なんだけど.…」
ドクン、ドクンと心臓が煩い。
兄者を傘の相手にしたのは俺だ。
後悔なんてない。
兄者はふざけた奴だけどやるときはやる。
波名さんはもう悲しんだりしない。
望んでいた結果だ。
なのに、今は波名さんの口から兄者の
名前は聞きたくない。
兄者の名前を言って恥ずかしそうにする
波名さんを見たくない。
波名さんの傍にずっといたい。
.
.
.
あ「私ね、傘の相手探すのやめることにする」
凜月「…………は?」
今なんて?
あ「前まで傘の相手がーとかいっぱい話しちゃって
たんだけど.…」
凜月「え、まってまって。傘の相手聞いてないの?」
あ「え?」
凜月「兄者は?傘の相手について何も言ってないの?」
あ「う、うん.…。少し前に何か聞かれたけど
傘の相手はなんとかだーとかは聞いてない.…よ?」
なんだと。
凜月「って傘の相手探すのやめる?!
あんなに必死だったのに?」
それじゃぁもう波名さんは
幸せになることなんてないじゃないか。
だけど、波名さんは嬉しそうに笑う。
あ「私ね、ずっと傘の相手が凜月君だったら
良いのになぁって思ってたの」
凜月「……!」
あ「だからもし傘の相手が凜月君じゃ
なかったらショック受けちゃうじゃん?
だからやめる!」
波名さんは大好きな花の話をするときのように
楽しそうに話してくれた。
多分この人無自覚。
凜月「.…はぁ」
あ「ためいき?!」
もうほんと波名さんには敵わない。
______どんどん好きになる。
.
.
.
.
.
凜月「.…波名さん。俺、ずっと渡そうと
思ってた物があるんです」
.
俺の精一杯の台詞に波名さんは
初め、キョトンとしたがやがて静かに頷いた。
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里小翔(プロフ) - ちほさん» ありがとうございます!いえいえ、教えて頂いてとても助かりました!一応直してみたんですがどうですかね…?確認お願いします(>_<)嬉しい感想もありがとうございました!!! (2015年10月3日 19時) (レス) id: 78e56a3429 (このIDを非表示/違反報告)
ちほ - とても感動したし面白かったのですが、凛月の読み方?がりつじゃなくりつきになっていたのとKnightsがKingsになっていたのが気になりました…私なんかがすみません!でも素敵な作品でした!!( ; _ ; ) (2015年10月3日 16時) (レス) id: e2c5171782 (このIDを非表示/違反報告)
里小翔(プロフ) - 神崎コノハさん» おおおぉーーー!!かなり見えてますね!!恋の花束ってとてもロマンチックですね!ありがとうございました!! (2015年9月27日 21時) (レス) id: 78e56a3429 (このIDを非表示/違反報告)
神崎コノハ(プロフ) - ちなみに私は恋の花言葉を詰めた花束をプレゼントするはなさんまで見えましたね(キリッ)凄い良いお話でした!お疲れ様でした! (2015年9月26日 20時) (レス) id: 0f2f2435c8 (このIDを非表示/違反報告)
里小翔(プロフ) - ユナインさん» 本当ですか?!ありがとうございます!!書いて良かったです(о´∀`о) (2015年9月18日 23時) (レス) id: 78e56a3429 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:里小翔 | 作成日時:2015年8月18日 21時