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「そんなの言われなくたって」
フロイドはムッ、としながらポムフィオーレの3人がいなくなるのを見送った
部屋が静かになったことを知った彼は
ゆっくりナミが寝るベッドに歩みよった
「俺、頑張ったよね？えらいでしょ？」
動かないナミの手を持ち上げ、
自分の頭に擦り付けた。ナミに頭を撫でてもらいたかったのだ
「はあ…やっぱ、生きてねーとつまんねぇや」
それに気づいたフロイドはため息を吐き、
ポケットから魔法薬を取り出す
ガラス瓶にそれは入っていた
けれどそれは香水のような液体が入っているわけではなく、キノコの粉と妖精の粉を混ぜたものなのでほぼ粉だった
瓶の蓋を外し、
ナミの頭にそれを掛けた
「きれー」
その粉は滝のように流れ、ナミの髪を金色に染めていく
身体中にそれは広がり、
やがてナミの体が浮き始めた
「あっ！だめだめ！」
フロイドは慌ててナミの手を掴んだ
「ちゃんと寝てて」と布団の重さを使って、どうにかナミを寝かせる
「えっと…これで魔法が使える体になったわけ？」
薬の作り方はあるものの説明書がないため、成功したのかという実感はない
「ナミ、起きてよ」
つんつん、とフロイドがナミのほっぺをつつく
だがナミは、まだ眠ったまま
「ねぇ！起きない！起きねェんだけど！」
フロイドがパニックになり、そう叫んだのはつかの間
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作者名：真灯
| 作成日時：2022年9月30日 18時
