36.私の番 ページ9
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私は、沖田さんがすきなんだ
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「Aさん…?」
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「わ、っわたし
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仕事があるので!失礼いたします!!」
「へ?」
抱き締められていた腕を全力で解いて
部屋から逃げ出した
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息をするのが、辛くなった
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「はぁっ…はあっ……はっ…」
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沖田さんを、好き……ですって…?
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「初恋の人は、
年上って、決めてたのにっ…」
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あんな生意気な年下を
好きになってしまうなんて…
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好きだとわかった瞬間、
どう反応したらいいのかわからなくなってしまった
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息の仕方を忘れてしまうくらい
心臓がばくばくして、辛かった。
手が震えて冷たく感じた。
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…でも…
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ゆきちゃんも…
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沖田さんのことが、好き……
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『Aさんごめんなさい!
今日から沖田さんと付き合うことになりました!』
『Aさん…
ほんとすまねぇ…
俺はもうあんたを待つことができねぇんでさァ』
『じゃ!デート行ってきまーす(^^)』
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そ、そんなの嫌だぁぁぁ!!!
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でも告白なんて恥ずかしいことも
できないし
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かと言ってこのまま
黙ってるわけには…
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沖田さんはいつも、私にどうしてくれたっけ…
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『Aさん、俺、あんたが好きでさァ』
『仕方ねぇだろィ 惚れたんだし』
『Aさん可愛すぎでィ
俺のもんにしたくなりまさァ』
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いつもいつも彼は、
しつこかったけど、
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でも彼は、言葉で必ず伝えてた
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本当なのか冗談なのか
最初はわからなかったけど、
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今では思う。
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沖田さんは私にきっと
本当のことしか言わなかった
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好きって何度も言ってくれた
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「…そういうことか…」
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今度はわたしが、伝える番なんだ。
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沖田さんが好き、と…。
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作者名:毒りんごちゃん | 作成日時:2017年3月27日 9時