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episode 28 ページ31

「...何じゃと?」

ぬらりひょんも鯉伴も目を丸くさせて2人を見つめた。

「いやん、見つめないで。穴が開くー(棒)」←

ツッコミはない。誰も突っ込めない。

「な、何ででィ?」
「妖怪って悪い事ばっかり!みんな悪い奴らだったんだッ!!!全然カッコ良くなんてないじゃない!!!!!そんな所の大将なんて...みんなに嫌われちゃうよーーーーーっ!」
「すっごいマシンガン。」←

言いたいことは全て言ったのだろう。
リクオは最後に集まった妖怪共を睨めつけるように見回して、広間をドタドタと去っていった。

誰もが言葉を発しない。
殺伐とした空気がその場を支配した。

「リクオ様は本当に鯉伴様のご子息でいらっしゃるのか。」
「血をひく者とは思えない程の無責任な発言だッ!」
「我ら妖怪よりも愚かな人間を優先するとは!?」

バシっッ!

何かを叩くような音に一同は騒然とし,音の出所であるAに目を向けた。
何処からか取り出した扇子を左手に打ち付けたその姿勢から,ゆっくりと扇子を畳へと置く。
自棄に静かな佇まいをしているが,心中穏やかではないことが漏れ出る殺気から丸わかりだ。

「・・・で?」

たった一言,平仮名一文字発されただけで多くの幹部が肩を震わせる。

「それが,何だって言うんだ。…あ゛ァ?」

質問というより詰問。詰問というより尋問。
誰も攻め立てるようなことは言っていないのに,どの妖怪も勢いが減じてしまっている。

「一つ,俺とリクオは間違いなく此処に居る二代目 奴良鯉伴の血をひいている。

 一つ,誰の血をひいていようと誰しも言葉の選択を間違え,判断を誤り,理想とは違う道を歩ん でしまうことがある。

 一つ,自らの存在が相手にとって一番であると思うな。相手が見ている世界は,お前らの見てい る世界とは異なるのだ。」

まるで規則を言うように淡々と言葉を発するAは言い終えてからフッと皆を小馬鹿にしたように笑うと口端を釣り上げた。





「異論はないかぇ?」






その場にいた幹部らはAの背後に,蠢く九つの尾の幻影を見た…らしい。

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46蛇(プロフ) - すみません。あの、題名で姉となっているのですが、本編中ではずっと兄やお兄ちゃんになっていて更新を停止しているのにすみませんが直して欲しいです。 (2017年5月21日 23時) (レス) id: 4355172021 (このIDを非表示/違反報告)
立青2(プロフ) - コメ失礼します。14話で鯉伴が愛息子と言ってますが夢主の事なら愛娘じゃないでしょうか?更新頑張ってください。 (2016年9月2日 22時) (レス) id: 343bb7e876 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 無邪気すぎて逆に辛い (2016年8月14日 2時) (レス) id: 8988f383c4 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 魔耶さん大丈夫ですか? 私も、今ね今ね切実に背中が痛い。 「グェッッゲホゲッホ」状態でして。 理由は、妹が背中でキャハキャハ(*≧∀≦*)(/▽\)♪このような良い笑顔で、背中を飛び放てます。←寝転がっている私も悪いけどね! (2016年8月8日 12時) (レス) id: 8988f383c4 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 夜遅くにコメントごめんなさい。 昨日、ばあちゃんちから、かえってきたら、妹に突進され尻餅つきました。 勢いが着きすぎで、三途の川見かけそうになりましたwwwwww (2016年8月6日 1時) (レス) id: 8988f383c4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:魔耶 | 作成日時:2015年12月13日 17時

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