episode 2 ページ4
鯉伴も鯉伴ならばその父親であるぬらりひょんもぬらりひょんである。
息子に便乗して,孫の性別をなかなか明かさない。
こうなれば最終手段である。
「「「「「「「若菜様ぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」」」」」」」
「まぁ・・・ウフフッどうしたの?みんなそろって」
「若菜様っ!もったいぶらずに赤子の性別を明かしてください!もうあの二人にははぐらかされてばかりで・・」
未だぶつぶつとつぶやき続ける首無を尻目に妖怪どもは若菜へと懇願の視線を向ける。」
「えーっとね・・・ひ・み・つよ♪」←ww
「「「「「「「若菜様ぁぁっぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」」」」」」」
首無を筆頭に黒田坊,青田坊とみんな呆れたように去って行く。
さて。なぜ性別を明かさないのか。
女は昔から陰と陽のうちの陰の存在だといわれている。
陰の存在であれば,力が強ければ強いほど陰の者を寄せ付ける。
特に妖怪の血を引き,まだ力の制御がうまくいかない赤子の時期であれば魂を陰の気で覆ってしまうことはいとも簡単なことなのだ。
この妖怪屋敷の中で,妖怪たちの陰の気にまかれて自分の娘(孫)が闇に堕ちてしまわないように,という配慮から必要最低限の人物のみが知ること,としたのであった。
しかし,性別を隠し続けることはすなわち娘をみんなの前に出さないということだ。
気がしっかり形を固めるまで,待たねばならない。
隠し続けることに鯉伴もぬらりひょんも若菜も少なからず心を痛めていたのであった。
決まった部屋で。
決まった場所で。
今日も一日何らいつもと変わりなくAは過ごしている。
ぐずりもしない。
泣かない。
配下の妖怪たちは,その部屋があまりに静かなため慌てて二代目の目の前に転がり込んだほど,その部屋は静寂に包まれているのだ。
まだ生まれて3ヶ月とたたないAは誰に教えられるでもなくそこらにある文献を読みあさっていた。
おかげで言葉の習得が恐ろしく早く,奴良組のシマ・様々な妖怪・陰陽師の存在・人間のことなどを1歳にならぬうちにすべて理解してしまった。
父母や祖父はよく訪れて,なでていったり言葉をかけたりするが,あまり気にならなくなっていた。
子どもらしくない,とは正にAのためにある言葉なのだろう。
何気ない日常に飽き始めていたAはまた新たな本に手を伸ばした。
「これは・・・・」
人間社会でいう高等学校の問題集・・・?←マジで!?そんなの極道の家にあっていいの!?w
「・・・やるか。」
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46蛇(プロフ) - すみません。あの、題名で姉となっているのですが、本編中ではずっと兄やお兄ちゃんになっていて更新を停止しているのにすみませんが直して欲しいです。 (2017年5月21日 23時) (レス) id: 4355172021 (このIDを非表示/違反報告)
立青2(プロフ) - コメ失礼します。14話で鯉伴が愛息子と言ってますが夢主の事なら愛娘じゃないでしょうか?更新頑張ってください。 (2016年9月2日 22時) (レス) id: 343bb7e876 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 無邪気すぎて逆に辛い (2016年8月14日 2時) (レス) id: 8988f383c4 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 魔耶さん大丈夫ですか? 私も、今ね今ね切実に背中が痛い。 「グェッッゲホゲッホ」状態でして。 理由は、妹が背中でキャハキャハ(*≧∀≦*)(/▽\)♪このような良い笑顔で、背中を飛び放てます。←寝転がっている私も悪いけどね! (2016年8月8日 12時) (レス) id: 8988f383c4 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 夜遅くにコメントごめんなさい。 昨日、ばあちゃんちから、かえってきたら、妹に突進され尻餅つきました。 勢いが着きすぎで、三途の川見かけそうになりましたwwwwww (2016年8月6日 1時) (レス) id: 8988f383c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:魔耶 | 作成日時:2015年12月13日 17時