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May.41 ページ4

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状況を整理しよう。



まず、レオは凛月にドラマの出演のために呼ばれた。そこで何故か近くにいた私もここに連れてこられた。



そして、ここはドラマの撮影現場。…なぜ私がここにいる








「あー、月ぴ〜来てくれてありがとう〜」

「リッツ!女の子も連れてきたぞ!」




レオと手を繋いでいる私は一応知らない人(・・・・・)である凛月にお辞儀をした。凛月にじーっと見つめられる。いたたまれなくて、目を逸らしてしまった。





「月永くん!突然来てもらって悪いね!」




監督さんらしき人がレオに声をかけた。





「今日は、ピアノのコンクールのシーンを撮りたいんだけど、月永くんにはその審査員役を頼みたいんだ。きっと適任だと思うんだ」

「分かりました!」

「ところで、この女の子は…」

「おれの子供!」

「え?」




それを聞いた瞬間、「ゲホッゲホ」と咳き込むのは私と凛月。凛月が私をもう一度見て、





「ってぐらい、可愛がってる俺の妹。ね、月ぴ〜。それで名前は、」

「美和子!」






凛月から目配せを貰って、自分で自分(仮)の名前を言う。凛月、絶対私だって気づいてるよね!助けてくれてありがとう…!後で、からかわれるのは仕方ないとして、今はそんなこと言ってる場合ではないよね





え?みたいな顔してるレオは凛月から「何も言うな」みたいな目線を貰って、黙ったまま不思議そうに凛月のことを眺めてた。





「そうなんだね〜。凛月くんの妹さんってことは美和子ちゃんも、ピアノ弾けるのかな?」

「弾ける!」





私は力強くうなづいた。今はやめてしまったけど、小学生の頃からピアノはずっとやってきてたのだ。高校生の頃は、凛月と何度かセッションをして遊んでたなぁ




「じゃあ、丁度いいね!凛月くんと美和子ちゃんでピアノのセッションをしてもらおうと思っててね」






詳しい話を聞けば、今回の凛月がゲスト出演するドラマの中の2人1組のセッションのピアノのコンクールのシーンを撮るらしい。







「…頑張ろうねぇ。美和子…♪」







そう言って、レオの手から離し、私を連れていく。







「じゃあ、月ぴ〜また後で」







今度は凛月と手を繋いで、ほんとに撮影する舞台の上に移動した。









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作者名:玲咲 | 作成日時:2021年5月1日 0時

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