episode.78 ページ32
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「今回はおまえらの意見を尊重する!だから、子供2人だけでどこかに行こうとするな!何かあったらどうするんだ!誘拐されて生きて帰れなくなることもある世の中なんだぞ!おまえらに何かあったらさすがにあいつらに合わせる顔がなくなる!」
そう言って、私たち二人に近づいてきた月永さんは、「セナにもレイにも連絡しない。そのための手段を捨てたから、信用してもらえるか?」と言った。
……。ぶっとんでるー!!!!
え!?信用得るためだけに携帯捨てるやつがどこにいるわけ!?頭おかしくない!?
「おれ、普通に生活してても携帯無くすから、別に無くてもそんなに支障はないんだよ」
やっぱり、この人頭おかしいよ……!
「嫌だって言わないってことは2人とも『肯定』と受け取るぞ?
じゃあ、まずは腹ごしらえからするかぁ〜!!わはは!」
「ほら、行くぞ〜!」と月永さんに手を引かれる。
「ちょ、ちょっと待ってよ、れおくん!そんな悠長にしてる暇なんて…!」
「こらこら、家出はそんなに焦っちゃいけません。それに、好きな女の子のことはちゃんと見てなきゃだめだぞ、ミズキ」
「は、あんたどこから聞いて…!」
月永さんは私の頭を撫でて、「リッツのことよく見てたから、おまえが体調悪いことくらいすぐわかる」と笑った。
「どこかで少し休もう。休むのも大切だからな!」
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「……ごめん、気づかなくて。無理させて……」
「いいよ。私も瑞希のこと気づいてあげられなかったから、お互い様だね」
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近くのファミレスにやってきた私たち。
「なんでも好きなもの食え〜」
と言ってくれた。でもお言葉に甘えるのも申し訳なくて、どうしようかと悩んでいると、「これと、これと、これ」と瑞希はすぐさま注文を決めていた。
しかも、ハンバーグに、ピザに、スパゲッティって……え?
「あのねぇ!今日はモデルとか考えないから!!俺、もともとハイカロリーな食べ物大好きだから!!」
ちょっと頬を染めてそう言った瑞希を見て笑いながら、私はスパゲッティを注文することにした。
「大丈夫。れおくん、めっちゃ金持ちだから」
「わははは☆お腹いっぱい食べろよ〜!
あ、ところで、これから行く場所決まってるのか?」
その質問に口を噤んだ私たち。
「もし無いなら、おれの行きたい所行ってもいい?」
月永さんはニヤリと笑った。
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玲咲(プロフ) - おかゆさん» コメントありがとうございます!えええ、そんな勿体ないお言葉ありがとうございます…!めちゃくちゃ嬉しいです!!何度も読んでくださってありがとうございました(*´˘`*) (2022年11月23日 23時) (レス) id: 27f192e968 (このIDを非表示/違反報告)
おかゆ(プロフ) - 初コメ失礼します。この作品とっても好きすぎて1日に何度も読み返してしまいました。今までこういう系の話を読んだりしていたのですが、この作品めちゃめちゃ泣くぐらい好きです。途中何度もうぅぅ……となりながら読んでいました。遅いでが完結おめでとうございます! (2022年11月23日 21時) (レス) id: 4ef80cb4cb (このIDを非表示/違反報告)
玲咲(プロフ) - ねこかんさん» コメントありがとうございます!嬉しすぎて、10回コメント読み返しましたありがとうございます泣瑞希くんも好きになってくださってめちゃくちゃ嬉しいです!この作品書いて良かったと思えました。長い間お付き合い下さり本当にありがとうございました! (2022年11月6日 11時) (レス) id: 27f192e968 (このIDを非表示/違反報告)
ねこかん - 時々感情移入しすぎて泣きました。神作品ありがとうございますこれは脳内に焼き付かれる作品だ最後に後世に語り継ぎます(語彙力なくなる系オタク)長文失礼しました (2022年11月6日 1時) (レス) id: 831f8c280b (このIDを非表示/違反報告)
ねこかん - 初コメ失礼します。お話が良すぎて、毎日2回は更新されてないか確認する日々でした…!!推しと親子のシチュでもう嬉しいのに、瑞希くんというオリキャラに惹かれまくって推しと同じぐらい好きになりました。もう瑞希くんとの恋愛メインでお話読みたいぐらい…!!!() (2022年11月6日 1時) (レス) @page50 id: 831f8c280b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:玲咲 | 作成日時:2022年8月12日 13時