煩いのはお嫌い? ページ18
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『凛月くんが恋しい』
足りない足りないとタダを捏ねている姿はさながら玩具を買ってもらえない子供のようだ
薫は口に出さずポツリと心の中で笑うとAの頭を撫でた
「告っちゃえばいいのに」
『それができたら苦労しないのー』
頬をリスのように膨らませるので指でつついてやる
ぷしゅっと空気が抜け、同時に身体の力も抜けたのか机に突っ伏してしまった
『というか、あんたのとこの吸血鬼どうにかしてくんない?』
その発言に薫はお手上げといったように肩をすくめ
呆れた口調で続けた
「俺に朔間さんをどうしろっていうの?」
『ほら〜、二枚看板でしょ?そこをなんとか!』
女の子の頼みなら聞いてあげたいところだが相手が相手だ
薫には自分と同じぐらい自由奔放な彼を動かす技量があるとは思えなかった
しかもそれがAのことになればなるほど厄介になることなど薫は嫌という程知っている
あぁ、もう。朔間さん黙ってないでさっさと教えてあげればいいのに。
じゃないと俺がかっさらっちゃうよ?
「んじゃ、デートしてくれたら頑張ってみようかな?」
『初デートは凛月くんって決めてるの』
「それじゃあと5年はかかるかな?」
『はっ倒すよ薫』
気に触ったのか俺のほっぺを両手でつまみ始める
地味に痛い
「ちょ、いひゃいいひゃい!」
「ちょっとA〜?かおくんは顔だけが取り柄なんだからやめてあげなよ〜?」
『「かお」くんだけに?』
「む?瀬名!ダジャレか?」
モデルの彼のいつもの台詞まであと三秒
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よければこちらも
年下に迫られてんだけど【朔間零】
男主でイチャイチャしてます
何気に男主初めてだわ。地雷な人はスルーして下さい
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多趣味のM(プロフ) - え、続きはないんですか??めっちゃ気になります (2021年9月5日 11時) (レス) id: f8e0dd5819 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アイスてぃー。 | 作成日時:2019年4月5日 21時