四十五話 ページ49
ぐるぐるぐるぐると、おぞましいくらいの何かが体の中の奥底で駆け巡る。
今すぐにでも解放されたいとでも言うようなこの気持ちは、解決出来ず私は教室の自分の机に突っ伏していた。
｢触れたら消えてしまいそうなオーラを放っておるのう……｣
｢………ここは二年の教室、ですよ｣
｢放課後になってしまえば関係の無いことじゃよ｣
何故貴方はいつもいつも私の前に現れるのだろう、そう問いたい気持ちを抑え顔を上げれば、目の前に朔間先輩が座っていた。
人一倍整ったその顔を凝視すればするほど、ほんっと…この人の隣にいたくないと感じる。
｢さっきまで我輩達はTrickstarのみんなと仲良くわいわい話をしていたのに、気づけばお主がいなくなってて心配したぞい？｣
｢…遊木くんに出るって伝えたんですけどね……｣
｢体調が優れないような、とは聞いたんじゃけど｣
｢………｣
あの野郎……と心の中で思いながら私は眉間に皺を寄せ先輩から目線を逸らすと、朔間先輩はくつくつと笑い始めた。
｢冗談じゃよ、お主は転校生の嬢ちゃんといると嫉妬やら何やらの気持ちが溢れてあの場に居られなくなったのじゃろ？逃げ出すのは構わんが、もう少しマシな言い訳を考える必要があった訳じゃ｣
｢何言って………｣
｢嗚呼、じゃがしかしここでお主にあーだこーだ言って我輩等からサヨナラされては困る。Tricksterのやっておる事に、お主の力も必要なわけで……………｣
ぶつぶつと勝手に話を進めていく朔間先輩に、私は首を傾げ先輩を眺めていた。
何か良からぬ事が待っているとわかっていながら、私はその場から逃げ出すことはしなかった。
いや寧ろ、逃げ出させないようにさりげなく見えない足枷を付けられていたのかもしれない。
話が纏まったのか、朔間先輩はこほんっと咳払いをし、私を見つめた。
そしてその整った顔に似つかわしくないほどの笑みを浮かべ口を開いた。
｢そうじゃ、お主、我輩率いるUNDEADのマネージャー兼プロデューサーとやらをやってみないか？｣
｢……………は？｣
｢今の偽りの姿を振りほどき、元のお主を出して我輩達の手伝いをする。上手く行けこの学院は良い方向へ向かう、そしてお主は素の姿で生きていける。
どうじゃ、一石二鳥じゃろ？
夢乃 Aくん、いや……嬢ちゃん。｣
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斉賀(プロフ) - 作品とっても面白いです！朔間さんカッコいい応援しています。 (2018年9月23日 23時) (
レス) id: cc12e08766 (このIDを非表示/違反報告)
丸(プロフ) - 夢花さんコメントありがとうございます。そしてすみませんでした；；あながちと読むんですが、どうやら変換ミスをしてたようです；すみませんでした！反省の意を込めて一度棺桶に入ろうとおもいます！ (2018年9月22日 21時) (レス) id: 859ce7d0e7 (このIDを非表示/違反報告)
丸(プロフ) - 夜月さん» 夜月さんコメントありがとうございます！とても嬉しいです＾＾そして、ダイヤがない時は魔法のカードに頼るのがよいのでは？（笑）← (2018年9月22日 21時) (レス) id: 859ce7d0e7 (このIDを非表示/違反報告)
夢花(仮垢) - うん…まあ確かに人が棺桶から出てくるのはシュールだね……ww想像したら笑えてくるなコレw (2018年9月22日 19時) (レス) id: 1ce7d18474 (このIDを非表示/違反報告)
夢花(仮垢) - 作者さんに質問です。十二話の「間違ってはいない」の前の文字はなんと読むのでしょうか…コピペして調べてみたのですが、その後に「間違っては」とついても違和感のない読み方が分からなかったのと、このスマホではこの漢字が認識されませんでした。 (2018年9月22日 18時) (レス) id: 1ce7d18474 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：丸 | 作成日時：2018年9月15日 2時
