一話 ページ2
「...ふぅ。学校...疲れたぁ」
鈴木Aは目の前の大きなドアを
バンッと開く。
学校から帰ってきて、くたくたな身体は、
早く家に入りたいとでも言うように、自然と動いてくれた。
「おかえりなさいませ。お嬢様。なんちゃって...。学校どうだった？」
リビングに入れば、
メイド服を着た梨香が出迎えてくれる。
彼女はAのメイドであり、
お互いにタメ語で話せる仲である。
「いつも通り、普通だよ」
苦笑混じりに笑うAを見て、
梨花はいつもの返答だね、と呟いた。
「紅茶は淹れてあるから、後は勉強して、ゆっくり休みなさいな」
「うん。ありがとうね」
(疲れていても、勉強は頑張らなきゃね)
毎日を同じように過ごし、
休日も友達と遊びに行くわけでもなく、一匹狼なA。
メイドや執事がいても、彼女は身の回りのことは自分でやるタイプだ。
梨花はそれを分かっているから、
下手に手出しはしていない。
けれど、梨花はAに一人でも友達が出来て、お互いを支えあえる人が出来たら良いと、
考えているのも確かだった。
鞄を持って、のそのそと二階に上がっていく
Aを見て、梨花は一人小さく呟いた。
「あの子にも、恋人やら親友やら出来たら良いのに。まぁ、Aにとっては今の状態が普通だから仕方ないのかしらね...」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 28人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
彩月いろは(プロフ) - 美咲さん» コメントありがとうございます！更新は遅めですが、これからもよろしくお願いします！ (2018年3月24日 18時) (
レス) id: 676cb16bcb (このIDを非表示/違反報告)
美咲 - 更新頑張ってください。楽しみに見ています。 (2018年3月23日 23時) (携帯から) (レス) id: c4afbacf0f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：彩月いろは | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/36b8bca33b1/
作成日時：2017年5月27日 17時
