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「──っ！？」
何を言われたのか分からなかった。
理解した途端、言いようのない恐怖に襲われて足がガクガクと震えだした。
「あ…ごめ…ごめんなさ…っ…、ゆるして…ねぇゆうご…、やだよっ、はなれたくないよぉ…っ」
勇吾と離れるなんて考えたこともなかった。
俺のせいで勇吾がいなくなってしまうかもしれない…、そう思ったら正気を保てなくてフッと身体の力が抜けた。
勇吾は俺の身体を支えてくれているけど抱きしめてはくれない。
その事がさらに不安を煽り、迷子にでもなったような気分でゆうご…と名前を呼んだ。
どれくらい時間が過ぎただろう。
不意に勇吾がポツリと呟いた。
「……俺は…お前に手を上げたんだ」
「…っ？」
「誰よりも大事なのに…気づいたら手が……、一緒にいたら…また同じ事をするかもしれない…。
そんなの俺…耐えられねぇよ。
またお前傷つけるかもしれないくらいなら…側にいない方がいい…」
それっきり黙ってしまった勇吾の頬に触れて、そっと顔を自分に向けさせた。
まるで全てを諦めてしまっているかのような暗い瞳に、思わず息を呑んだ。
「やだ……そんな顔しないでよ…勇吾…っ…」
「……」
「俺が悪かったんだから…そんな事いうなよ…」
勇吾は笑った。この手を離したら、静かに消えてしまいそうな…そんな壊れそうな静かな笑みだった。
「ごめんな宏光、…痛かったろ」
「ゆうごがいなくなっちゃって……どうしたらいいかわかんなくて……すごくいたかったよ…っ」
「宏光…」
「…ゆるさないから」
「あぁ、だから俺は…」
「いっしょに！」
「っ…？」
「…い…いっしょに…っ…かえってくれないと…っ…ゆるさないから…っっ」
そう言ってみっともなく、子どもみたいにわんわんと泣いた。
変だな。怒っていたのは勇吾だったはずなのに、許してと縋ったのは俺だったはずなのに。
気づけばいつのまにか責任転嫁するみたいに、駄々っ子みたいに脇目も振らずに深夜の公園で泣き叫んだ。
絶対に離したくないこの手だけは、ぎゅうっと握りしめたまま。
ねぇ勇吾。こんなみっともない俺なんて嫌だよね？
でもそんなことも考えられないくらいに、この時の俺は勇吾を離したくなくていっぱいいっぱいだったんだよ。
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絢音(プロフ) - こっちゃんさん» こっちゃんさん♪宏光も圭吾も、大好きをまっすぐ勇吾に伝えるというのを大事にして創ったので、そう言ってもらえて嬉しいです(^^)わぁ！お心遣いもありがとうございます！今書くのが楽しい時期になってるので、また次作に向けて楽しく書いてます(^^)♪ (2021年2月11日 23時) (
レス) id: f3e37fdd05 (このIDを非表示/違反報告)
絢音(プロフ) - のこさん» のこさん♪お久しぶりです(^^)おや、更新通知が？青い鳥でもほぼリアルタイムでお知らせしてるので気づいてもらえて嬉しいです♪始めから読んでくれたんですね！嬉しい♪3人のその後の話なども、またいつの日にか…。それまではここの3人にまた会いにきて下さいね♪ (2021年2月11日 23時) (レス) id: f3e37fdd05 (このIDを非表示/違反報告)
絢音(プロフ) - つーちゃんさん» つーちゃんさん♪ふふ、ずっと読ませて下さいと言われたすぐ次に完結させてしまった何とも悪いタイミングの悪さに若干気まずくなっております(￣∀￣)笑。でも終わらないでーって、すっごく嬉しかったですよ♪またいつでも双子と宏光に会いにきてやって下さいね(^^) (2021年2月11日 23時) (レス) id: f3e37fdd05 (このIDを非表示/違反報告)
絢音(プロフ) - たいちゃんらぶさん» これからきっと、辛いよりも楽しくて幸せな何気ない日常がたっくさん訪れるはずですね(^^)あ…ふふ、風車♪それだけはどうしても取り入れたくて、一番美味しいとこどりでラストに持ってきちゃった(*ﾟ▽ﾟ*)大好き大好き言い合う3人まるっと抱きしめてあげたい…っ！！ (2021年2月11日 23時) (レス) id: f3e37fdd05 (このIDを非表示/違反報告)
絢音(プロフ) - たいちゃんらぶさん» 赤い浴衣の別嬪さんには私ならただでからあげあげちゃうし逆ナンもしたくなっちゃう♪楽しく書けた描写でした(^^)宏光視点でのあの日語りをラストに放り込む事でまたハッピーだけでは終わらない締め方になってしまいました(*ﾟ▽ﾟ*)笑。でも愛情たっぷり注いだよ♪ (2021年2月11日 23時) (レス) id: f3e37fdd05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：絢音
| 作成日時：2020年3月18日 19時
