第5話 天祥院英智side ページ6
「英智先輩!お身体大丈夫ですか?」
僕の事を良く心配していた君が先に死んじゃうなんて、運命っていうのは本当に分からないものなんだね。
君が死んでから、沢山の事が変わったよ。
ああ、勿論悪い意味でね?
勿論、僕も。
あの学園はまた、色を失ったように見える。
君がどれだけすごかったか嫌なくらい実感したよ。
君のお墓を見る限り色々な人が毎日来てるみたいだね。
君はやっぱり愛されている。
そうそう、これは僕から。
紫之くんが育てくれた花。
君はとても好きだったから、彼に少し貰って来たよ。
そしたらさ、彼ってば涙ぽろぽろ流しちゃってさ……
本当、不思議だよね。
ごめん、別に君がいなくなって辛くない訳じゃないんだ。
さっきも言った通り僕も変わったからさ。
辛いよ。
胸が張り裂けてしまいそうなくらい。
行き場のない怒りが沢山こみ上げてくるよ。
ゲホッゴホッ
あぁ、最近あまり調子が良くないんだ。
でも心配する程でもないから大丈夫。
「英智様!またここにいたのですか!?早く帰って下さい!」
「…………」
「お願いします。治療を受けて下さい!でないと貴方は……」
こんな僕を見たら君は怒るよね。
……それで良いよ。
僕に怒って良いよ。
だから会いに来てよ。
A。
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作者名:あんすた大好き
作成日時:2015年11月24日 17時