9-25.相打ち ページ25
「ホワイト＿＿ハリケーン！！」
白竜くんは、剣城くんが放ったシュートを蹴り返した。真っ白な光があつまり、すさまじい勢いで反対側の雷門ゴールへ飛んでいく。
「白竜、シュートをシュートで打ち返したーー！」
慌てて身を翻すが間に合わない。雷門は攻撃に回っていたため、自陣が手薄だ。
「させない！ 戦騎士ブリュンヒルデ！！」
霧野先輩が化身を出現させ、シュートを胸で受け止めた。しかし、シュートの威力はなかなか衰えない。霧野先輩の表情が苦しそうに歪み、ブリュンヒルデもギリギリの状態だ。
「ぐ、っう……！」
ブリュンヒルデの身体が大きく傾いた。シュートは本来の軌道を逸れ、ゴールの横を通ってコートから出ていった。聖堂山の追加点にならなかったことに安心し、ひとまず息を吐いた。
「霧野！」
神童先輩が、フィールドに尻餅をついた霧野先輩のもとへ駆け寄っていく。白竜くんのシュートを逸らすには、化身の力をもってしてやっとということだ。
嫌な汗が額から流れ、頬を伝った。
「聖堂山のコーナーキックで試合再開です！」
ここだけはなんとか阻止しなければならない。そして、ボールを雷門の誰かが取ればシュートチャンスにもなる。聖堂山は攻撃に回っているので、敵陣の選手はやや手薄だ。
「日向！」
聖堂山の七番が飛び出す。すかさずブロックに入ったがボールを奪うことは叶わなかった。しかし、彼のヘディングは私を避けようとしたことにより聖堂山の選手からは逸れた。
「ナイスA！」
その先に走り込んでいたのは浜野先輩だ。彼はやや無理な体勢をとったが、そこは流石のバランス感覚で難なくボールをトラップして見せた。
「行けっ、錦！」
「任せるぜよ！」
錦先輩は、向かってきた聖堂山の選手に対して必殺技の構えを取る。だが、先輩はボールを地面に置いたまま自身だけが高く天に飛び上がった。
「何をしている？」
聖堂山の選手がボールを取りにいくのを白竜くんが「罠だ！」と制したが、相手選手が立ち止まるより先に地面に穴が空き、その勢いで相手選手は吹き飛ばされた。
「昇り龍！」
そこから現れたのは真っ赤な龍だ。錦先輩はその龍の背に乗り、相手選手を蹴散らしながら進んだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 94人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「イナズマイレブン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
春間(プロフ) - ミリアさん» 申し訳ないのですが、青天以外の小説を執筆する予定はありませんので、今回はご遠慮させていただきます。お誘いありがとうございました！ (2021年3月6日 19時) (
レス) id: 71c8355ca9 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 一緒に合作しませんか？ (2021年3月6日 19時) (レス) id: e8a27bc902 (このIDを非表示/違反報告)
春間(プロフ) - ミリアさん» コメントありがとうございます！ 実はイナイレ以外のアニメにあまり詳しくなく……ちゃんと全話観たのはギャグマンガ日和やここはグリーン・ウッドです！ (2021年3月6日 16時) (レス) id: 71c8355ca9 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - 知ってるアニメは何ですか？ (2021年3月6日 13時) (レス) id: e8a27bc902 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：春間 | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/april_hrm
作成日時：2021年2月20日 21時
