デート -Jiyong- ページ7
コンコンッ
スマホ画面から顔を上げ助手席の窓を見れば、
控えめに小さく手を振るAがいる。
ドアを開ければ滑り込むようにするりと入ってきて、
「お疲れ様。遅くなってごめんね。」
と、いつもの言葉。
『待っている間もデートの時間』
昔、漫画でそんなセリフを読んだ覚えがある。
意味がわからん。
待つのなんて時間の無駄。
待たされるのは嫌い。
「ん？何笑ってるの？」
1人思い出し笑いをしてしまった。
「何でもない。お疲れ。会いたかった。」
さすがにここで抱きしめることはできないから、
指先に触れ指を絡ませると、
嬉しそうな…恥ずかしそうな表情になり、
俺の顔ではなく、その指先を見ているA。
『待っている間もデートの時間』
それなら、今の俺は24時間デートをしてる。
頭の片隅には常にAがいて、
常に会いたいと思っていて、
常に次に会える日までをカウントダウンして、
ずっと待ってる。
あの日。
Aが俺の胸に飛び込んできてくれた日。
もう一度機会を与えてもらえたこと。
時間をくれたこと。
受け止めてくれたこと。
本当に嬉しかった。
でも今はツアーの真っ只中で、
韓国と海外を行き来して、なかなか思うようには会えない。
だから韓国に俺がいる間は、
こうやってAの職場まで俺が迎えに行く。
時間がなくて、Aの家まで送るだけの時もある。
飲み物を買って、車の中で話す時もある。
ドライブをする時もある。
数十分だったり、数時間だったり。
でもAといること。
それが今の俺の癒しでもあり、楽しみでもある。
だから会えるのなら、どんなに時間をかけても会いに行くよ。
少しでも一緒にいられるのなら、いつでも会いに行くよ。
どれだけでも待つよ。
この笑顔が見れるなら。
こうやって触れさせてもらえるなら。
「ジヨンくん、今日もありがとう。疲れてるのに…気をつけて帰ってね。」
今日は送るだけしかできない日。
この為だけに抜けてきたから、
また会社に戻って仕事がある。
「うん…」
なんとか口角を上げたけど、
さっきまでの幸せな時間からは一転。
いつも寂しさが抑えられない。
カチャっと、
シートベルトが外れる音が嫌で仕方ない。
ドアが閉まり、笑顔のAが去って行く。
何度も振り返って笑ってくれた。
そして姿が見えなくなって、
残った俺。
残される方がこんなに辛いなんて。
大好きだよ。
会いたいよ。
もう会いたくてたまらない。
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がほ(プロフ) - 癒仁さん» こんにちは^ ^コメありがとうございます！切なくて…キュンとして…少しでもそんな気持ちになって下さったなら、本当に嬉しいです！まだ稚拙な文章ですが、これからも頑張ります^ ^ありがとうございました！ (2017年6月16日 9時) (
レス) id: b9b3e3aa96 (このIDを非表示/違反報告)
癒仁(プロフ) - とっても切なくて、でもキュンとしてとっても面白かったです！！！おつかれさまでした！ (2017年6月16日 7時) (レス) id: cb8edbbef5 (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - ritaさん» こんばんは☆コメありがとうございます^ ^次作も頑張ります^ ^ (2017年6月15日 22時) (レス) id: b9b3e3aa96 (このIDを非表示/違反報告)
rita(プロフ) - お疲れ様でした(*´Ｕ`*) (2017年6月15日 19時) (レス) id: 126bc83529 (このIDを非表示/違反報告)
がほ(プロフ) - tomatoさん» こちらこそ、プロではないし、ただの素人の作品なのに、そんなに褒めて頂いて胸がいっぱいです。本当にありがとうございます。書き終えた安堵感はあれど、すでに妄想に飢えつつあるので…本当にすぐ書き始めると思います^ ^また読んでもらえると嬉しいです^ ^ (2017年6月15日 18時) (レス) id: b9b3e3aa96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：がほ
| 作成日時：2017年5月12日 11時
