16話:船の中で呼び出されたら4 ページ42
「って!兄王様、そろそろ離してあげてください」
そんな紅明様の言葉のあとパッと彼の手が離れる。
「ぷはっ!!はぁっ、はぁっ、はぁっ…」
膝に手をついて肩で息をする私。
ぐるぐる、ぐるぐると今の状況を考える。
一瞬、夢でも見ているのかと思ったけれど違う。
「A殿、落ち着きましたか?」
私の様子を伺う紅明様の声が聞こえた。
「は、はい…紅明様」
と返事をしたあと、もう一度息を整えてから言葉を続ける。
「というか紅炎様、馬鹿者だなんて酷いです!!誰だって驚きますよ?!」
「………そうなのか?」
私の抗議の言葉に、彼が不思議そうな素振りで紅明様を振り向いている。
そんな紅炎様を放ったらかしにして、紅明様が私に質問を投げかけてきた。
「A殿、迷宮は知っていますか?」
「はい。それは勿論です」
「では、ジンの宿る金属器の話は?」
「………なんとなくなら、存じ上げております」
私が知っているのは金属器には不思議な力が宿っていると言うことだけだ。
それがどんなモノなのかは全く知らない。
「なるほど。だ、そうですよ兄王様」
「そうか」
お二人の会話に付いていけない私は頭の上にハテナを浮かべる。
今の会話だけで本当に理解してもらえたのかは謎だが、とりあえず私が驚いたことについては納得してもらえたらしい。
そんな私を察してか紅明様が口を開く。
「つまり、ジンの金属器の力の正体がこの“魔装”です」
「魔装…ですか?」
「えぇ、まぁ…。っと、そんな事より急ぎますよ。私が禁城を抜け出している事が発覚する前に…」
彼がそう言うなり、再び紅炎様が私を抱き寄せた。
「へ?」
気が付けばヒョイっと、お姫様抱っこされている。
「えぇ?!ちょっ、紅炎様?!!」
そのタイミングを見計らったかのように紅明様が何かを唱えた。
彼の言葉は聞き取れなかったけれど、次の瞬間、私は恐怖に陥いる事となった。
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ミヅキ(プロフ) - 凰朧月鬼華さん» 読んで下さりありがとうございます(≧∀≦)♪ (2016年7月4日 21時) (レス) id: f8d14255d8 (このIDを非表示/違反報告)
凰朧月鬼華(プロフ) - (´つヮ⊂)ウオォォwwww (2016年6月27日 15時) (レス) id: 6873cb50aa (このIDを非表示/違反報告)
ミヅキ(プロフ) - Rainyんぼ(*’▽’)さん» お返事遅くなって申し訳ないです!そう言って頂けて光栄です♪ノロノロ更新ですが、よろしくお願いします(*^^*) (2016年6月23日 21時) (レス) id: 7de071f674 (このIDを非表示/違反報告)
Rainyんぼ(*’▽’) - はまりました。更新楽しみにしています! (2016年6月21日 20時) (レス) id: 7bd6c0a158 (このIDを非表示/違反報告)
ミヅキ(プロフ) - 名無しの猫さん» 嬉しいです(∩´∀`∩)キャー♪ありがとうございます! (2014年8月5日 16時) (レス) id: c07fa541ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミヅキ | 作成日時:2014年6月1日 11時