検索窓
今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:96,082 hit

16話:船の中で呼び出されたら3 ページ41

「兄王様もいつまで笑っているんですか。A殿がかわいそうですよ」


「面白い奴だろう」

そう言って未だに笑っているらしい紅炎様。


全然面白くありません!!!と心の中で言い返しておく。



「はいはい。分かりましたから。本題に入りますよ」


コホンとひとつ咳払いをした紅明様。


よくわからないけれど大事な話なのだろうと思い、渋々まだ赤い顔をゆっくりと上げる。




「一先ず場所を変えます。兄王様、A殿をお願いします」


そう言うや否や紅明様は扇を取り出し、紅炎様は剣をさやから抜いた。



不思議に思っていると、それぞれがキィンと音を立てながら輝き出す。



「ッ?!!」

あまりの眩しさに顔を背けて目を瞑る。



暫くして光が収まったので、不思議に思った私は目を開けた。





「ぇ…」

目の前にあるのは紅炎様と紅明様の姿。


けれども、先程とは姿がまるで異なっている。



紅炎様の体は蛇のような鱗で覆われていて、髪の毛まで鱗状になっていた。

そして、紅明様の方は耳の方に角が生えていて、全身が金属の鎧で覆われているかのような姿だ。

しかも、腰に巻かれているマントには星座までもが浮かんでいる。




もはや私の頭の中は真っ白だった。



「きっ、きゃぁぁ…っ!?ふがっ!!」


信じられないその光景に悲鳴をあげれば、鱗に覆われた紅炎様の腕が伸びてきて私を引き寄せた。

その直後、大きな手が私の口元を押さえる。



「大声を出すな馬鹿者」


いや、そんなこと言われたって無理ですよ!!




「まぁ、初めて目にする光景だったでしょうし、無理もないのでは?」

なんて言っている紅明様の声。


そんな彼に紅炎様の腕の中でコクコクと首を縦に振って同意する。


私には目の前にいるのが本当に紅炎様と紅明様なのかすら半信半疑だ。




というか、くっ苦しい…



「…………ッ!!」


突然、口元を塞がれたものだったから息が続かない。


私は必死に紅炎様の鱗で覆われた固い腕をペチペチと叩く。

16話:船の中で呼び出されたら4→←16話:船の中で呼び出されたら2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (63 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
100人がお気に入り
設定タグ:マギ , 煌帝国 , 練紅炎   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ミヅキ(プロフ) - 凰朧月鬼華さん» 読んで下さりありがとうございます(≧∀≦)♪ (2016年7月4日 21時) (レス) id: f8d14255d8 (このIDを非表示/違反報告)
凰朧月鬼華(プロフ) - (´つヮ⊂)ウオォォwwww (2016年6月27日 15時) (レス) id: 6873cb50aa (このIDを非表示/違反報告)
ミヅキ(プロフ) - Rainyんぼ(*’▽’)さん» お返事遅くなって申し訳ないです!そう言って頂けて光栄です♪ノロノロ更新ですが、よろしくお願いします(*^^*) (2016年6月23日 21時) (レス) id: 7de071f674 (このIDを非表示/違反報告)
Rainyんぼ(*’▽’) - はまりました。更新楽しみにしています! (2016年6月21日 20時) (レス) id: 7bd6c0a158 (このIDを非表示/違反報告)
ミヅキ(プロフ) - 名無しの猫さん» 嬉しいです(∩´∀`∩)キャー♪ありがとうございます! (2014年8月5日 16時) (レス) id: c07fa541ba (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ミヅキ | 作成日時:2014年6月1日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。