近すぎて【衣更真緒】 (ページ30)

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『クラス替えだねぇ〜』

あの時からしばらく経った。

そのためクラス替えがあるのだけれど、凛月と真緒と離れたらやっていけない気がする。

｢本当に良かったのか？｣

『何が？』

｢プロデューサー科の事。

あんずもそっちに行ったんだしお前も行けば良かったんじゃないのか？｣

プロデューサー科＿＿＿＿

テストケースの生徒の私たちはアイドル科の
クラスにいたけれど、本格的に始動して

あんずちゃんは移動した。

私はとういうとしなかった

アイドル科のクラスに残ったのだ。

理由は2人がいるから

でも、いつまでも2人に甘えられないから最近自分の1番やりたいことを考えた

その結果、プロデューサーとアイドルだった

アイドルを支える仕事もしたい。

でも、アイドルになりたい。隣で見るうちに憧れていた

アイドルは簡単な仕事じゃないって分かってるけど、真緒達と同じように歌って踊って

輝きたい

これから思いは変わるかもだけど、今その気持ちがあるなら

変わらないうちに努力したい

だから私はアイドル科に残った。

やることは今までと変わらないけれど

でも、真緒のその言い方は私がアイドル科に要らないみたいだ

違う

真緒はそんなこと言わないよ

あんずちゃんと一緒じゃなくて良いのかを

気にしてくれただけなんだ

でも、やっぱり辛い

違うと分かっても1度考えてしまうと悪い方向に行ってしまう

『なんで、そんなこと言うの……？』

気づいた時には遅く

私はその場を走って立ち去った

｢おい！

待て、どういうことなんだっ！？｣

真緒が止めてくれたけど

『来るな！

…ごめん。でも、お願いだから…』

私は強い言い方で叫んだ

真緒はその場で止まったけれど、私は走り続けた

多分、真緒への｢ごめん｣は聞こえてない

私は真緒が見えなくなった所で止まり、うずくまった

あの時

いいの。やりたいことが増えたから残ったの

って言えていたら良かったのに

今更考えてもアレだよね

真緒に嫌われてしまう＿＿＿

私の頭の中でひとつの不安が過った

今まで私を｢好き｣と言ってくれた真緒

今の私の行動で｢嫌い｣と言われるかもしれない

最近、やっと真緒への気持ちに気づけたのに…

『ッ、もう…最悪。

ｸﾞｽｯ…嫌われた、』

私は泣き出してしまった

涙脆すぎて涙が止まらない