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Aさんが時々息を詰まらせながら全てを吐き出した。
ソフィアは真っ赤になりブルブルと震え上がり馬鹿にするように吐き捨てた。
「冗談じゃあないわっ!何よスタンドって!はっ!馬鹿じゃあないの!?」
「ソフィアっ!口を慎め」
「...これは知り合いに聞いた話なんですけど」
不意にジョジョが口を開いた。
「スタンド使いって嘘をつく時咄嗟に鼻先を触る癖があるそうです」
なんだとと思わず鼻先を触った。
皆触った。ルアード以外。
「嘘よ!」
「ええ嘘です。ですが魚は釣れましたね」
「...あ」
鼻先を触ったまま今度は真っ青に染まった。
違うと繰り返し言い訳をするが何の意味もない。
馬鹿が釣れたな。
「さぁて吐いてもらおうか、え?
ソフィアさんよぉ、組織の奴らにまで手ぇ出して何がしてぇんだ?
あまり野望な事はしたくねぇがやるしかねぇな」
聞き覚えのある拳銃の音。
悲鳴が上がる。
おいおいまだ撃ってすらないぞ。
「さぁスタンド攻撃を解いて貰おうか」
「で、できない...」
「あ?」
ルアードがソフィアを庇うように立ち塞がる。
その後ろで腕を擦りもう一度囁いた。
「私のスタンド『ハッピリー』は自動追跡型のウィルス感染。
一度それに掛かればもう駄目永遠に解けることはない
煙を浴びた女は愛する男のキス以外目を覚ますことは無いっ!」
「何だと...ッ!?」
「愛...何ですって?」
「両思いじゃあ無い限りスタンドを一時解除する事はできない、そしてそれは一生続く。
死ぬまで一度眠りに付けば次目を覚ますのはキスをした時、そして眠っている間その人は成長を止める。死ぬことすら許されない。
女は目覚めている間に死に絶えなければ永遠とこの世で眠り続ける事になるのよ」
「なんつースタンドだよ」
「つまり目を覚ました人間は両思いの人間とキスをしていた。そしてそれは毎朝繰り返しているのか。
...目覚めなかった方は皮肉ですね」
ちらりとAさんを見れば顔を真っ赤に染め上げパクパクと口を動かしていた。
正直スタンドの説明よりも引っかかる所は別だった。
バチッと目が合う。
「ところでお前らって恋人なのか?
今更だけどよ、一年ぶりとか言ってなかったか」
「...いいや、僕らは恋人ではない」
「...お前本当に気持ちわりぃことするな」
「黙れ」
顔から火が出そうだ。
まさかこんな形で暴露されるとは思ってもいなかった。
本当に勘弁してくれ
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鈴鶴@メガネ=本体(プロフ) - さくらんぼ&チェリーさん» そんなッ!あなたがッ!!大好きですッ!!!(告白)ありがとうございます!めちゃくちゃ嬉しいです! (2019年8月25日 16時) (レス) id: 022f546ed4 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ&チェリー - もう!本当に!!どうしてこんなに素敵なお話が書けるんですか!?好きです!(テンション) (2019年8月25日 9時) (レス) id: ced51d468f (このIDを非表示/違反報告)
鈴鶴@メガネ=本体(プロフ) - さくらんぼさん» 読んでいただきありがとうございます!是非ごゆっくりしていってください! (2019年8月22日 20時) (レス) id: 022f546ed4 (このIDを非表示/違反報告)
鈴鶴@メガネ=本体(プロフ) - 暇を持て余した夢女さん» とっても素敵な表現ありがとうございます...!こちらこそ幸せです!また機会がございましたらその時はよろしくお願いします! (2019年8月22日 20時) (レス) id: 022f546ed4 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ - 次から次へと呼んでしまいます。気づいたら1時間ぐらい経ってました。 (2019年8月22日 15時) (レス) id: 5e7806b95a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鈴鶴@メガネ=本体 | 作成日時:2019年8月4日 19時